12月21日、駒沢体育館で行われた内閣総理大臣杯全日本レスリング大学選手権(今大会は男子フリースタイルのみ)において、66kg級の佐藤吏(スポ4)が優勝、大会4連覇を成し遂げた。
予備戦、1回戦を1ピリオドも落とす事なく順当に勝ち上がった佐藤。迎えた準々決勝、相手は昨年度の同大会で3位入賞している東洋大の青山久志。実力は佐藤が格段に上ではあるが、第1ピリオド、積極的にタックルを仕掛けるも決定機は作れず0−0でクリンチに。優勢権を獲得した佐藤がポイントを奪いこのピリオドを取った。しかし第2ピリオド、後がなくなった青山が前半から積極的に攻撃を仕掛け、前半で0−4とポイントを引き離されてしまう。残り15秒で相手を場外へと出しなんとか1点取り返したものの、1−4のまま2分間が終了。決着は第3ピリオドへと持ち越されてしまった。第3ピリオドでも青山がバックを取り先制。しかしその後佐藤は立て続けに相手の肩をマットに向け、青山も粘って2点を取り返してきたものの、佐藤はダメ押しの1点を追加し、結果5−3で第3ピリオドを勝利。今大会唯一1ピリオド落としてしまったが、準決勝へと駒を進めた。
専修大の後藤賢一との対戦となった準決勝。低い姿勢で互いにタックルをうかがい、足を取る所まではいくものの、その後の攻撃に繋がらず、第1,2ピリオド共にクリンチへ。第1ピリオドでは優勢権を獲得した佐藤が4秒でバックを取り勝利。第2ピリオドでは優勢権を逃しながらも、タックルをかわし相手を後方へ投げ、3−0で勝利を奪った。
そして決勝。相手は8月のインカレでも対戦している中京学院大の増田和将。第1ピリオドは前半から積極的に攻める佐藤がタックルから相手のバックをとり1点。後半は互いに様子を見合い、点を追加できず終わった。しかし第2ピリオドは開始30秒ほどでバックを取った佐藤が、その後相手の足首を固め2回転。一気に5点を取り、増田の最後の粘りで場外に押し出され1点を失うものの、危なげなく勝利。優勝を決めた。
今回の優勝により史上4人目となる4連覇を達成した佐藤。8月のインカレでの優勝も合わせ、3年連続となる学生二冠王に輝いた。また、今大会総合での優秀選手賞にも選ばれた。学生界では他を寄せ付けない圧倒的な強さを見せた佐藤。来月には佐藤自身が最大の目標としている北京オリンピックの選考に関わる全日本選手権が待ち受けており、これこそ大学生活4年間の集大成、選手としての真価が問われる試合になるだろう。彼らしいレスリングで、更なる飛躍が叶う事に期待する。
関連サイト
レスリング部公式サイト
日本レスリング協会公式サイト
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