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2007/7/1 [ラグビー蹴球部]

「呪縛からの解放、そして歩みに確信を」オープン戦最終戦“春の陣”、関東学院に38-0で完勝。

 
 
 
 
 
 
 
早大
38
17-0
0
関東学院大
21-0

招待試合
早稲田大学vs関東学院大学
7月1日(日)三ツ沢公園球技場

 7月1日、横浜・三ツ沢公園球技場にて、招待試合最終日程、対関東学院大学戦が行われた。ここまで春のオープン戦を4勝1敗(1敗はトップリーグ・ヤマハ)で乗り切り、遂に迎えた因縁の関東学院戦。過去6年間この一戦で勝利したチームが、冬の大学選手権を制しているというジンクスにとどまらず、昨年“荒ぶる”を奪われた相手と、やはりこのカードは特別なもの。前日のBCD戦では見事な3タテを飾っており、Aチームも何としても勝利を掴みたいところである。一方、今季の関東学院は、調子が一向に上がらず、オープン戦でも苦戦を強いられており、この試合でも朝見(4年)、原田(3年)、西(4年)と3人の主力が欠場。しかし、早稲田に油断の色は一切見られず、各々の真剣な面持ちが印象的なウォーミングアップとなった。

 前半、早稲田は圧倒的にゲームを支配する。スクラムで相手を圧倒し、陣地を前進させると、昨年の決勝で敗因となったラインアウトも制圧。時間のほとんどを関東陣内でプレーする。しかし、気負いのせいか展開でミスを連発し、ゲームの印象とは裏腹になかなか得点機を迎えることができない。それでも16分、モールで押し込み、SH三井大祐(教育4)が素早く展開。CTB佐藤晴紀(スポ3)が突破を仕掛け、ブロックされた所を、NO8豊田将万(スポ3)がすかさずフォロー。相手守備網を突破し、先制トライをあげる。続いて25分、五郎丸歩(スポ4)がインゴールノックオンの判定を受けた直後、またも三井、佐藤のラインから今度は一年生SO山中亮平(スポ1)が一人をひきづりながらトライ。早々とリードを14-0まで広げる。ヤマハ戦でデビューを飾った山中も、試合を重ねるごとに将来の日本代表といわれるその才能を発揮し始めている。守備面においても、関東学院をまったく寄せ付けず、先ほどトライを挙げた山中のキックなどでチャンスを創らせない。そして、終了間際の38分、五郎丸が相手ファウルから得たペナルティゴールを確実に決め、17-0で前半を終了した。接点そして守備においては完全に相手を制し、ゲームの主導権を握っているものの、逆に押し込んでいる分スペースが制限され、トライに繋がらないという展開となった。

 後半、今度は関東が積極的に仕掛ける。キャプテン中園真司(4年)の豪快な突破にゲインされるものの、後続を冷静に対処し、チャンスを与えない。そして、今度は攻め込んだ関東に、早稲田のエースがその攻撃力を発揮する。12分ラインアウトのこぼれ球を拾うと、左へ展開。待ち受けていた五郎丸が相手3人を難なくかわし、左隅へトライ。24-0と突き放す。続く19分にもゴール前のスクラムから三井が左へ展開。またも、五郎丸が相手のタックルを受けながらトライを決め、遂に31-0までリードを広げる。その後、初赤黒のHO有田隆平(スポ1)など選手を次々と入れ替え攻撃のペースを緩めたものの、ゲームは支配し続け、35分にはモールから認定トライ。ゴールも決まり、38-0として試合は終了。早稲田は春の決戦で完勝を飾った。

 試合後、中竹竜二監督、そしてこの日怪我で欠場した主将・権丈太郎(スポ4)そして出場メンバーは満面の笑みを見せていた。今チームのメンバーは一人として、関東学院に負けた後の春シーズンを知らない。ここまで大学チームに全勝していても、トップリーグ・ヤマハに善戦しても、どこか拭えない不安。自らが歩んでいる道は本当に正しいのか。それは他でもない関東学院に勝利することでしか掴めないものだったのだろう。そういった呪縛から解放された、そして自らの歩みに確信を持てた。そんな笑顔だった。確信を掴んだ権丈組は、夏を経てまだまだ強くなる。シーズンには更に進化した姿を期待したい。


関連URL
早大ラグビー蹴球部公式サイト
関東ラグビーフットボール協会

(TEXT、PHOTO=平野峻)

 


 
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