5月16日、横浜市三ツ沢陸上競技場にて関東大学リーグ第9
節、対法政大学戦が行われた。前節は駒澤大学に終始試合
のペースを握られ、良いところなく敗れた早稲田。現在3連
敗中と厳しい戦いが続いている。今節の相手は法政大学。
昨季はリーグ戦3位、インカレ準優勝と安定した強さを誇り
、幾度となく早稲田の「天敵」として立ちはだかってきた
法大だが、本田拓也(現・清水エスパルス)や土岐田洸平(現
・大宮アルディージャ)ら主力が多く抜けた今季は、第8節
を終えて10位と苦しんでいる。1月のインカレ決勝以来の法
大との対戦となったこの試合、早稲田は連敗を止めること
が出来たのか。
試合は序盤から法政大のペースで進み、早稲田は守備の時
間が続く。今季初スタメンの梅沢誠司(教4)らDF陣が何と
か立ち上がりの法大の攻撃を凌いでいたが、しかし19分、
左サイドを突破されクロスを上げられると、そのボールを
エリア内でつながれ、最後は11番・永露に先制ゴールを決
められてしまう。1点を追う展開となるが、早稲田はこの日
も攻撃に精彩を欠く。法大に当たり負ける場面が多く、セ
カンドボールを中々拾うことが出来ない上、また、ボール
を奪っても連携が上手くいかずパスがつながらないため決
定機を生み出せない。そんな悪循環が続き、結局早稲田の
シュートは、44分、中央の中野遼太郎(スポ2)からのパスを
受けた寺島尚彦(文構2)が放ったミドルシュート1本に終わ
り、得点を奪えないまま前半を終える。
後半から早稲田は塗師亮(スポ4)に代え松本征也(スポ4)を
ピッチに送り込むが、試合はなおも法大のペース。すると49
分、法大はカウンターからのボールをゴール前で10番・山
本がキープし、後ろから上がってきた16番・堀越にラスト
パス。これを堀越がゴール右に突き刺し0-2。追い込まれた
早稲田は、64分に皆川翔太(スポ2)を投入し、攻撃の活性化
を図る。その皆川は、69分、左サイドでつないだボールを
受けると、ダイレクトでミドルシュートを放つなどゴール
への積極性をプレーで示す。その姿勢が実を結んだのは83
分。中盤からのFKのボールに反応した皆川がペナルティエ
リア内で倒されPKを獲得する。これを皆川が自ら決めて1点
を返す。1点差となり、焦りを見せ始めた法大に対して猛攻
をかける早稲田だが、あと1点が遠く1-2で試合終了。決し
て状態が良いとは言えない法大に敗れ、4連敗となってしま
った。
この試合でも先制点を奪われ、依然安定しないディフェン
ス陣。要所でフィジカルの弱さを露呈し、相手にチャンス
を与えてしまった。一方、PKによる1点のみに終わったオフ
ェンス陣も深刻である。終盤皆川が入りやや持ち直しはし
たが、とにかく攻撃の「形」が見えてこない。チームとし
て、フィニッシュに至るまでの共通の青写真を選手達がそ
れぞれ描けているだろうか。「ゴールへの共通意識」の確
認が、今一度必要であろう。相手に合わせる受け身なサッ
カーをしていては、試合の主導権は掴めず、プレーが常に
後手後手に回ってしまう。
勝ちたい気持ちとは裏腹に、結果が出ず4連敗を喫してしま
ったが、経験の浅い選手が多い今年のチームにとって、こ
の連敗中の苦い経験は必ずや今後の躍進の糧となるはずだ
。次は、今節国士舘大との上位対決に勝利し、首位に立っ
た流通経済大学との対戦。相手に臆することなく、強い気
持ちを胸に、思い切ったプレーで復調のきっかけをつかん
でもらいたい。
関連URL
早大ア式蹴球部公式サイト
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