8月とは思えない寒空に加え、雨もちらつく中、第35回全日本大学選手権大会が
埼玉県・戸田ボートコースにて行われた。前日までに行われたレースで早稲田大
学漕艇部は決勝に男子2つ、女子4つの計6レース進出した。しかし、この寒空が影
響したのだろうか、優勝1つ、2位4つ、3位1つという早大クルーにとっては不本意
かと思われる成績で今大会を終えた。
田邊佳奈子(スポ4)が出場した女子シングルスカルは、1000メートル地点までリ
ードを奪う好調なレース展開であったが、終盤、力尽きてしまい2位に終わった。
レース後見せた田邊の涙は今回のレースにかけていた意気込みを思わせるものであった。
昨年7連覇を阻まれた女子ダブルスカルは序盤からリードを奪われる苦しい展開であり、
粘りは見せたものの終わってみればトップに6秒近いタイム差をつけられての2位にという結果となった。
昨年と同じ明治大学のペアに敗れたということもあり、じつに悔しいレースであった。女子舵手なしペアも2位であった。しかし、今回7連覇がかかっていた女子舵手付きクォドプルは終始リードを奪
う安定したレース運びで優勝し、7連覇を達成した。表彰式で見せたクルーたちの
笑顔は寒空に負けないはじけたものであった。
男子舵手付きペアは午前最初の決勝種目であったが、1位に1秒をきる僅差での2
位という悔しい結果になった。最終レースとして行われた花形、男子エイトはな
んとしても日本大学の3連覇を阻止したいところであり、レース序盤は日大とトップ
争いを演じていた。しかし中盤に差し掛かると徐々にその差は開いていき最終
的には3位という去年と変わらない順位でレースを終えた。ゴール直後の水面をた
たく仕草が彼らの悔しさを物語っていた。
今大会を振り返ってみると、女子の3つの2位はいずれも明治大学に敗れ、男子の
いずれのレースも日本大学に敗れている。今回の大会で男子、女子ともに超えな
くてはならない壁というものがはっきりしただろう。だが、男子のエイトに4年
生が井出正敏(スポ4)しか出場していないように、今回の早大クルーは若いチー
ムであった。それゆえ次の大会に期待のもてる結果でもあったとも言える。次こ
そはひとつでも多くレースを制し、センターポールにエンジの早稲田の校旗を掲
げ、一回でも多く「都の西北」を私たちに聞かせてほしい。
関連URL
漕艇部ホームページ
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