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2008/9/18[卓球部]

女子、初の1部春秋連覇達成! 「やっと全員で勝てたね」

 

 キャプテンの務めを最高の形で終えることができた。女子部は秋季関東学生リーグ戦を無傷で勝ち進み、15日に強豪・淑徳大との優勝決定戦を迎えた。3-2の場面で、梶本麻莉菜(教4)主将は自らのシングルスの試合でストレート勝ちし、チームに初めての1部秋リーグ優勝を引き寄せた。

   「すごく嬉しい。楽しかったです!」喜びを爆発させた梶本。モットーとしていた明るく楽しい卓球を、皆でできた。「最高に良かった」と話すように、課題としていたフォアハンドも冴えわたった。関東学生優勝の淑徳・小野に対して、「よく動けていた」華麗なフットワークでストレート勝ち。1部昇格から1年、チームは揺るぎない王者へと成長した。その裏には練習メニューをより厳しくし、部員との意思疎通に気を配り、改造に奔走した梶本の存在があった。苦労が報われた瞬間だった。

 

 「本当に皆の力で掴んだ優勝。自分も、団体戦だから弱気にならず、皆のために頑張ろうと思えた」。無敵の”梶本ファミリー”は歓喜の涙に濡れた。照井萌美(教2)とのダブルスと3番で出場し、優勝に貢献した福原は「最後に梶本主将が『やっと全員揃って勝てたね』と言ってくれて嬉しかった」と話した。「(次期主将の)小野(絵里香、スポ3)にいい形で引き継げた。もっともっといいチームにしてくれると思う」と、殊勲賞を胸に笑顔で引退を迎えた。

★男子、明治に四連覇許すも清々しさ残る

 またしても、春秋連覇の夢は明治の前に消えた。しかし「涙は多少出ましたが、全部出し切ったので悔いは無いです」と塩野真人(スポ4)主将が話す通り、試合後の選手たちには「やりきった」という清々しさが見えた。

 

 一番手・塩野は主将としての最後の試合で、最終セットまでもつれるも11-3で勝利。しかし、続く藤田雄輔(社学2)が明治・軽部に、競り負ける。1-1の場面で、3番・笠原弘光(スポ1)の相手は北京五輪日本代表の水谷。笠原にとっては小さい頃から対戦してきた相手で、「オーダー的にもチームの状況としても、自分が勝たないと勝てないと思ったので、勝ちたかった」。立ち上がりからリードを奪う。「攻めないのと勝てないので」と話す通り、鋭さの宿ったドライブを打ち込み、11-6で1セット目を奪取。厳しいアングルで激しく打ち合う”規格外ルーキー”の死闘に、会場の目は釘付けとなった。得意のロビングに持ち込む水谷に対して、粘り強くスマッシュを打ち続ける笠原。「7戦の中で一番良かった」と振り返る。しかし、「やっぱり日本チャンピオンは強かった」。2セットを連続で落としてしまい、4セット目。水谷の豊富な実戦経験から培ったコース取りの巧妙さに苦しめられ、1-5まで放されるも、4点連取し追い上げる。そこからは交互にポイントを重ねるが、8-9から先にマッチポイントを握ったのは水谷。後がない場面でも笠原は果敢にスマッシュ、白球は水谷のラケットから台の外へ弾き飛んだ。9-10まで追い付くが、現時点では水谷の球威が上回っていた。3-1で敗北、春からの連勝劇は13で終焉した。

 休むまもなく、足立智哉(スポ2)・笠原組は春の最優秀新人賞受賞の甲斐と水谷組との対戦。「笠原が負けて元気が無かったので、一発頑張ろうと思った」と足立。調子の良さは実感していたペアだが、途中で戦術を変えながら猛攻してくる相手に崩され1-3での惜敗。1-3で後がなくなった早稲田の運命は、再び5番で出場の足立に託される。相手は明治の主将・水野。7月の関東学生選手権では決勝で互角の戦いを見せたが、「トーナメントだったので調子が上がり波に乗っていたが、今回は正直厳しいと思っていた。でもあれだけの応援の中だったし、団体戦なので何としても勝ちたかった」。水野の高速球に対して持ち味のカウンターが精彩を放ったが、9-11、4-11で2セットを落とす。最後は水野の強打に懸命に追い付くも、浮いた球を叩き込まれ10-12。その瞬間、明治の秋リーグ四連覇が決まった。

 

 それぞれがチームのため全力で駆け抜けた7日間。「全員が一丸となって応援して、よく頑張ってくれた」と塩野は話す。「責任のある立場になった、と実感できたことが収穫」という足立は、「言葉で引っ張るタイプではないので、結果では常に1番になって(次期主将の)慎吾さん(原田、スポ3)さんをサポートしていきたい」。勝ち負けを超え、一人一人を成長させる場となったリーグ戦だった。選手は早くも10月の全日本学生選手権へ調整を始める。最後の全日学となる塩野は「出るからには優勝を狙う」、初出場の笠原は「青森大の垣原に勝てばランク入りできるので、そこからは一戦一戦やっていく。優勝したい」と学生王者の座を虎視眈々と狙う。ほろ苦い経験を生かし、更に強くなった姿を来月見ることができるだろう。

関連URL
卓球部、稲門卓球会ホームページ

(TEXT=田辺里奈、PHOTO=横山真弓、EDIT=池田恩)
 


 
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