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2008/10/9[ア式蹴球部]

「ロスタイムの悲劇」

関東大学リーグ第16節、神奈川大に逆転負けで4連敗。

 
 
早大
1
1-1
2
神奈川大
0-1

関東大学サッカーリーグ戦
第16節
早稲田大学×神奈川大学
10月5日(日)
古河市立古河サッカー場

 10月5日、古河市立古河サッカー場にて、関東大学リーグ第16節対神奈川大学戦が行われた。前節は、2位を走る国士舘大に0−2と力負けし、現在3連敗中のア式蹴球部。順位も降格圏まであと一歩の10位にまで後退し、1部残留、インカレ出場権獲得に向け、チームは正念場を迎えつつある。今節の相手は、現在9位、前期の対戦では0−0の引き分けに終わった神奈川大。インカレ出場権争いへの生き残りをかけたこの一戦、早大は連敗を止め、踏みとどまることは出来たのか。

 スタメンには、前節は怪我で欠場した中川翔平(スポ3)が先発FWで復帰。ここ2試合は完封負けが続いており、とにかく先制点が欲しい早大は、開始直後からエンジン全開。3分、自陣から放り込まれたボールを前線で受けた渡邉千真(スポ4)が、自らドリブルで持ち込み一本目のシュートを放つ。これは惜しくも外れるが、その2分後、その渡邉がペナルティエリア付近で倒され直接ゴールを狙える位置でFKを獲得。これを渡邉が自ら蹴ると、右足から放たれたボールは、美しい放物線を描きゴール右に突き刺さった。実に12節以来となる待望の先制点を上げ、幸先の良いスタート。今シーズン苦しむエースの後期初得点に、他の選手達にも笑顔がこぼれた。勢いに乗る早稲田は、荒れたピッチコンディションの影響もあり、その後はロングボール主体の攻撃で追加点を狙う。8分には、CKのクロスに岡根直哉(スポ2)が頭で合わせ神大ゴールを脅かす。完全に試合の流れを掴んだかに思えた早大だったが、その後は攻めあぐねる時間帯が続く。守備では、ゴール前に蹴り込まれるロングボールを岡根、小川諒(スポ2)の長身CBコンビが悉く跳ね返していたが、30分、クリアしきれなかったボールを細かく繋がれ、最後は10番・三平にゴール左隅に流し込まれ同点に追いつかれてしまう。結局、その後も勝ち越し点は奪えず、1−1で前半を終える。

 同点に追いつかれ、気持ちを切り替えられない早大は、後半に入っても決定機を創り出せない。59分には松本怜(スポ3)が投入され、攻撃の形に若干の変化が表われると、相手陣内に攻め込む場面は増えるが、シュートまでは持って行けず徒に時間だけが経過していく。それならばと88分、右CKのボールを岡根がファーサイドで合わせ、献身のヘディングシュートを放つがこれも枠内には飛ばず、岡根も思わず地面を叩き悔しさを露わにした。勝利への執念を見せる早大は、岡根を前線に残すなど終盤パワープレーに出る。しかし、この前のめりになった状況に落とし穴が待っていた。ロスタイム、キーパー菅野一弘(商2)がゴール前で痛恨のファール。獲得したFKを8番・宮下が直接決め、勝負あり。まさかの逆転負けで、4連敗を喫してしまった。

 上位進出のため、どうしても勝点3を取らなければいけない試合だということは、選手たちが一番分かっていた。それが、終盤の怒涛の攻撃に表れていたように感じる。しかし、神大に追いつかれてからはチーム全体がやや冷静さを欠き、ミスが目立った。一部の選手だけでなく、ベンチ含めチーム全体で声を出し合い90分間戦い抜くことが大切なのではないだろうか。 残留争いをしている11位の東京学芸大が引き分けたため、早大は勝点16で並ばれ、状況はさらに苦しくなった。しかし、下を向いている暇はない。気持ちを切り替え、「一戦必勝」の気持ちで次の試合に臨んでもらいたい。

関連URL
早大ア式蹴球部公式サイト

(TEXT=岡崎聡、PHOTO=神崎風子、EDIT=岡崎聡)
 


 
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