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2008/10/31 [スケート部ホッケー部門]

明大戦4-4 先制許すも「喰らいつけた」シーソーゲーム

2点目を決めたDF坂本を祝福する、中西主将(右)ら。
 
ラスト1分で同点に追いつかれ、悔しがるFW中居とGK小野。
 

   あと1点が欲しかった。だが、充実の内容であった。東伏見のダイドードリンコアイスアリーナで10月25日、関東大学アイスホッケーリーグ対明治大第2戦が行われた。現在1位に肩を並べている両校。11日の対戦では3-3で引き分けたが、リーグ戦全15試合の9戦目に当たる今回で差をつけ、単独首位に躍り出したい所であった。しかし今回も両者譲らず、4-4で引き分けた。

 「立ち上がりに先制されたが、立ち直ってすぐ点を返せた。喰らいついていけて、テンポは良かった」と、中西翔一(社4)主将が振り返るように、1分に明治に先制されるも、10分にFW久慈修平(社3)のアシストからFW青木隆(人3)のゴールで追いつく。16分に明治がゴール、1-2とリードされるが、中西、久慈のダブルアシストからDF坂本潤哉(人3)が相手GKの正面から打ちゴールネットを揺らす。得点に絡んだ中西は「いい所でアシストができて、自分なりに良いプレーが出来た」と自身のプレーを評する。爽快なシュートで2-2に追いついた早稲田は、積極的にゴールを狙い続ける。シュート総数は、明治の12に対して17で第1ピリオドを終えた。

 第2ピリオド、早稲田は明治ゴールをこじ開けようと真正面からスティックを振り抜き続ける。中西、青木の渾身のシュートが次々と相手GKに阻まれると、パックを奪われGK小野航平(社2)が必死のセーブ。一瞬で切り替わる攻守に、観客席は息を呑む。2度のパワープレーを生かしきれなかったが、35分、早稲田が再びゲームを動かした。明治ゴール前でのフェイスオフからパックを奪われるが、FW金子亮介(社2)が押し戻し、FW寺尾裕道(スポ1)へパス。期待の新星が、勝ち越しのゴールを決めた。38分、中西のトリッピングによりキルプレーとなるが、3-2のリードを守り最終ピリオドへ突入。久慈の高速カウンタープレーなどでチームは盛り上がり、追い風を感じながら最終ピリオドに突入した。

 豊富な運動量とシュート数で明治を圧倒し、44分、パワープレーのチャンスでDF橋場亮(社4)とFW中居達(社4)から受けたパックを久慈が、相手GKが空けた狭いスペースに押し込み4-2とし、明治を突き放したかのように見えた。しかしわずか1分後に1点を返され4-3となる。「気の緩みが出てしまった」と中西。53分に橋場のディレーオブザゲームによりキルプレーのピンチを迎え、ゴールを脅かされるも体を張って守り切る。中居、続いてFW上野拓紀(社4) が敵陣をこじ開けようとシュートを放つが、なかなか1点が入らない。両チームの動きは加速し、激しさを増す。試合終了まで残り1分を切ったその時、パックを奪われ2アシストゴールにより4-4の同点とされてしまう。すぐに早稲田は反撃に回るが、必死のディフェンスに阻まれ決定打は生まれず。59分59秒、フェイスオフの直後に試合終了のブザーが鳴り響いた。

 「勝ち切れない。明治戦は前回と同じ展開で引き分けた。同じ失敗を繰り返してしまう所が、チームの弱さかもしれない」と中西は省みる。だが素早いパス回しと激しいチェック、手に汗握るシーソーゲームは見応えがあった。明治を振り切り独走を決めることができなかったという悔しさもあるが、チームに漂っていたのはプレーへの満足感だった。今季より、決勝トーナメントではなく各チーム3回戦・全15試合の総当りで優勝を決める。現在、早稲田・明治大が6勝1敗2分で勝ち点20の同率首位、東洋大が6勝3敗で勝ち点18、という混戦になっている。リーグ戦連覇のためには、一試合も落としたくないところだ。「全勝したい。一戦一戦大事にして、勝利をものにしたい」。残り6試合へ、みなぎる気合を感じさせられた。

関連URL
スケート部ホッケー部門ホームページ

(TEXT、PHOTO=田辺里奈)
 


 
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