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2009/5/3[ア式蹴球部]

ライバル慶應大に先制許すも、意地で掴んだ勝ち点1
関東リーグ第5節 伝統の早慶戦は1-1の引き分け

 

開幕戦以来となる自身2点目のゴールを決めた富山貴光(スポ1)。ルーキーながら攻撃の核として活躍。

 
 

今季初のスタメン出場を果たした中野大輔(スポ4)。
今年は背番号「10」を背負う。

 
早大
1
0-1
1
慶應大
1-0

関東大学サッカーリーグ戦
第5節
早稲田大学×慶應義塾大学
5月3日(日)
西が丘サッカー場



 5月3日、国立西が丘サッカー場にて関東大学リーグ第5節対慶應義塾大学戦が行われた。開幕3連勝で迎えた前節は、強豪・流通経済大に力負けし今季初黒星を喫した早稲田。前の試合で崩れた守備をしっかり立て直せるかが、この試合勝利へのポイントとなる。対する慶應義塾大学は、昨季2部で優勝し待望の1部リーグ復帰を果たした。今季もここまで3勝1敗で勝点9と堂々とした戦いぶりを見せている。そしてついにリーグ戦1部の舞台で迎えた伝統の早慶戦。ゴールデンウィーク期間中ということもあり1000人近くの観客が詰めかけた注目の一戦は、1点を争う緊迫した好ゲームとなった。  

 早稲田は、故障で欠場の松本怜(スポ4)に代わり中野大輔(スポ4)を右サイドで先発に起用。試合は、序盤から一進一退の攻防が繰り広げられる。早大は中野大、菅田恭介(人4)の両サイドが積極的なプレーでチャンスメイク。22分には、左サイドの菅田からのクロスに合わせた富山貴光(スポ1)がヘディングシュートを放つが、惜しくもバーの上。一方、ポゼッションサッカーを持ち味とする慶大は、中盤で細かくパスを繋ぎながら早大ディフェンスを崩しにかかる。それでも、早大の守備も前節の反省を生かした冷静な対応で決定的な場面は作らせない。しかし37分、左サイドの好位置で相手にFKを与えてしまうと、8番・河井の上げたボールに10番・中町が頭で合わせ慶大が先制。セットプレーからのチャンスをしっかり得点に結びつけた慶大が1点をリードして前半を終える。

 前節に続き相手に先制を許す苦しい展開。そんな嫌な雰囲気を振り払ったのは富山の一発だった。47分、中川翔平(スポ4)がDFラインの裏へ浮かせてラストパス。これに反応した富山が、相手DFを上手くブロックしながら右足を一閃。見事ゴールネットに突き刺し、早大が同点に追いついてみせる。この勢いのまま一気に勝ち越しを狙いたいところだったが、その後は慶大が素早いパス回しからサイドに展開し幾度となく早大ゴールを脅かす。56分にはFKから折り返しを繋がれフリーでヘディングシュートを許すも、ここは守護神・菅野一弘(商3)がファインセーブ。その後もサイドからの質の高い攻撃を見せる慶大の前に早大は度々ピンチを迎えるが、菅野の好ブロックや守備陣の体を張ったディフェンスで懸命に凌いでいく。逆に早大のチャンスは84分。カウンターから、途中出場の幸田一亮(スポ3)が左サイドの菅田へパス。その菅田がライン際で粘りゴール前に折り返すと、中川翔が右足で渾身のシュートを放つが枠を外れてしまう。結局最後まで息の抜けない白熱した試合は、1-1の引き分けに終わった。

   相手のフィニッシュの甘さにも助けられつつ、ギリギリの場面で踏ん張りなんとか勝点1を手にした早稲田。内容としては、中盤での主導権を握った慶大に攻め込まれる時間帯が多かっただけに、とにかく「負けなくてよかった」というのが正直な感想であろう。結果的に1点に抑えた守備も、前節同様サイドや中盤とDFラインの間のスペースに付け込まれる場面が目立ち、まだまだ大いに改善の余地がある。攻撃では、この試合1ゴールを含むチーム最多の5本のシュートを放った富山の動きが光った。今後も経験を積んで、将来的には大エースに育ってほしい逸材である。そして、この試合は痛み分けとなった早慶対決だが、両者は来月早慶定期戦(6月28日、国立競技場)で再び相まみえる。次回こそは早大の快勝を期待したい。
 リーグ戦前期も5節を終え、得失点差で2位に立つ慶大から6位の中央大まで勝点差は1と早くも上位は混戦の様相を呈している。上位争いから脱落しないために、この先も着実に勝点を積み上げていく必要がある。次節こそは勝利で勝点3を掴んでほしい。

関連URL
早大ア式蹴球部公式サイト
第60回早慶サッカー定期戦ホームページ

(TEXT、PHOTO=岡崎聡)
 


 
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