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2009/11/1[競走部]

14年ぶりの優勝には届かず、悔しさの残る4位
第41回全日本大学駅伝対校選手権レポート

  11月1日、愛知県名古屋市の熱田神宮西門前〜三重県伊勢市の伊勢神宮内宮宇治橋前の8区間106.8キロで争われる、第41回全日本大学駅伝対校選手権が行われた。大学日本一を決めるこの大会、早稲田は昨年の準優勝を下回る4位に終わり、今後への課題と収穫が浮き彫りになるレースとなった。

 早稲田の1区は10月の出雲駅伝に続いて矢澤曜(教2)。「最初から積極的にいく」と決めていた矢澤は、出雲の走りとは打って変わって、序盤から飛び出した第一工大・ジュグナ、東洋大・柏原に必死に食らいつく積極果敢な走りを見せる。8kmを過ぎた辺りから表情が苦しくなり柏原に引き離され、終盤には後方から追い上げてきた東海大・早川に迫られるも、トップとは1分8秒差の3位でタスキをつないだ。続くエース区間の2区を任されたのは八木勇樹(スポ2)。駒澤大・宇賀地、東海大・村澤といった他校のエースがチームを上位に押し上げる走りを見せる中、八木にもチームに勢いをもたらす走りが期待されたが、足取りは重く区間5位と不完全燃焼。今大会でも、自身「覚醒」の走りとはいかなかった。。

 3、4区では出雲駅伝で結果を残したルーキー2人が躍動。トップとは56秒差の5位でタスキを受け取った3区の佐々木寛文(スポ1)は、区間2位の走りでチームの順位を一つ上げると、続く4区の平賀翔太(基工1)も冷静な走りで上位を追走。まず4km過ぎで、東洋大、駒大を抜き去ると、5km地点では中央学院大もかわしトップに躍り出る。後半に入っても平賀のペースは衰えず、結局2位の東洋大とは21秒差をつけて中継所に飛び込んだ。下級生の好走で流れを掴んだ早稲田は、14年ぶりの優勝に向け理想的な展開でレース前半を終える。

 前半の流れを引き継ぎつつ、堅実なタスキリレーが求められるレース後半。しかし早稲田は誤算続きの展開となる。後方との差を広げるべく、5区に出陣したのは三田裕介(スポ2)。今年の箱根駅伝では4区区間新をマークした三田だったが、今季はなかなか調子が上がらず、練習を十分に積めていないという不安が的中。本来の走りからは程遠い走りで区間12位に沈み、チームの順位もトップとは56秒差の3位に後退した。

 続く6区を任された神澤陽一(理工)は、持ち味である粘りの走りで区間五位にまとめたが、順位を更に一つ下げ、トップとは1分18秒差にまで広がった。アンカーへ繋ぐ7区には、今大会3人目の一年生として前田悠貴(スポ1)が起用された。だが、大学初駅伝となる前田にはレース後半の悪循環を払拭するのは厳しく、順位こそ4位をキープしたがトップを走る明大とは2分25秒差にまで広がり、優勝はほぼ絶望的な状況となりアンカーの尾ア貴宏(教4)にタスキを託した。2年連続で最終8区での出場となった尾崎は、途中腹痛を起こしながらも懸命に前を行くチームを追うが、及ばず5時間25分46秒の4位でゴール。3年連続でのシード権は獲得したものの、悲願の優勝には今年も届かなかった。

 前半こそ思い通りにレースを進めたが、後半レースの流れをつかみ切れず悔しい結果に終わった早稲田。絶対的なエースが不在で「総合力」で勝負する今年のチームでは、出場する全員が堅実な走りをしなければ、優勝は望めない。最大の目標である箱根駅伝に向け、チームの更なる底上げ、強化が求められる。決戦まであと二ヶ月。次こそは、「エンジのW」が頂点に輝くことを期待したい。

2009年第41回全日本大学駅伝選手権大会 個人記録

区間
氏名
学年
学部
出身
個人記録
区間順位
チーム順位

1区

矢澤 曜
2
教育
神奈川・多摩
43.55
3
3

2区

八木勇樹
2
スポ科
兵庫・西脇工
39.19
5
4
3区
佐々木寛文
1
スポ科
長野・佐久長聖
28.10
2
4
4区
平賀翔太
1
基理工
長野・佐久長聖
42.06
3
1
5区
三田裕介
2
スポ科
愛知・豊川工業
36.21
12
3
6区
神澤陽一
4
理工
東京・早大学院
37.38
5
4
7区
前田悠貴
1
スポ科
鹿児島・小林
37.13
13
4
8区
尾ア貴宏
4
教育
秋田・秋田中央
1.01.04
5
4
5.25.46
 
4

 

関連URL
早稲田大学競走部公式サイト

 


 
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