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2011/4/2[競走部]

第44回東京六大学対校陸上競技大会
4年連続の総合優勝でトラックシーズン開幕! 


 

見事110mHで13秒台を叩きだした日野。
最終学年となった今年はさらなる活躍が期待できそうだ。

 4月2日、国立競技場にて第44回東京六大学対校陸上競技大会が行われた。トラックシーズンの幕開けとなるこの大会で早稲田はトラック部門優勝、フィールド部門準優勝、総得点で4年連続の優勝を飾り、上々の滑り出しを見せた。

 短距離では110mハードルで日野勇輝(スポ4)が自己新記録を叩き出し、1位でフィニッシュ。見事トラックのMVPに選ばれると、秋山大輔(スポ3)も同種目で自己記録を更新して3位に入り、シーズン初戦にして快調な出だしをアピールした。
また400mでは昨年に引き続き浦野晃弘(スポ3)が制し、その安定した強さをみせつけた。
一方、4×400mリレーでは1走の原嶋智大(理4)が伸びのある走りでバトンをトップで繋ぐも、2走で慶應大に交わされると続く3、4走でその差を大きく離されて2位でゴール。4×100mリレーも3位に終わった。関東インカレではさらに切れのある4継、マイルに期待したい。


 

5000mでワンツーフィニッシュを遂げた矢澤、八木。
競走部主将となった八木は「5月の関東インカレや9月の日本インカレに期待してほしい」と語った。

 岡崎達郎(人4)、大迫傑(スポ2)が出場した1500mでは、残り400mで大迫が飛び出すと、そのまま首位を守ると思われたが、直線に入ったラスト勝負で明治大・八木沢元樹に交わされ2位でゴール、続く3位には岡崎が入った。このレースには「練習の一環として出た」という大迫。「ガチガチにならずに動けたのは良かった」と語り、今年開催されるユニバーシアードに対しては「まずは5000と10000で記録を出して代表を決めたい」と世界の舞台で戦うための準備を進めていくようだ。 5000mには最上級生となった矢澤曜(教4)、八木勇樹(スポ4)が登場。序盤は明治大・北魁道らと先頭集団を形成していたが、3000m過ぎには徐々に集団内の距離が開き始め、やがて矢澤の独走状態となる。矢澤はラストでさらにスパートをかけそのままゴール、八木も明治大を振り切り2位でフィニッシュした。「まずはユニバーシアードの選考に絡んで出場すること、そして試合一つ一つを大事にして魅せられるような4年としての走りをしたい」と言う矢澤と、「今は調子が悪いけれど今年は(記録を)狙わなければならない年。なにがなんでも調子をあげなければ」と言う八木。今年の早稲田大学で長距離を牽引していくのは間違いなくこの2人であろう。
3000m障害では工藤皓平(スポ2)が優勝。先日行われた千葉国際クロスカントリーに続く今回の快挙にますます期待が高まりそうだ。


 

昨シーズン順調に記録を伸ばし続けたディーン。今年はやり投で80m超えを狙う。  

 フィールドでは砲丸投で窪田章人(スポ4)が自己記録と早稲田記録を、三段跳で安藤大地(政経3)が自己記録を更新するなど活躍が光ったが、その中でも一際注目を浴びたのが、円盤投、やり投ともに優勝を飾り、やり投においては大会記録を更新したディーン元気(スポ2)。「シーズン初戦にしては上々の出来。特に円盤投の方は思っていた以上の結果が出た」と言うディーンだが、実は「一週間前から膝の調子が良くなかった」そう。それでも大事な場面で結果を出せる姿は圧巻である。世界陸上に出場するためにもまずはやり投の世界陸上B標準である79m50を、そして6月に行われる日本選手権までには80mを超えたいと力強く語った。

 今年も総合力の高さを見せつけた早稲田。ユニバーシアードや世界陸上など大きな大会も開催される2011年、選手たちには個人、そしてチームにおいてさらなるステップへと飛躍を遂げてくれることを期待したい。 そしてもう1つ。東北地方太平洋沖地震が起きてから3週間が経った。観測史上最大といわれる今回の震災の影響を受けて国内の様々な大会が中止となる中、今年の六大学対校陸上は行われた。大会パンフレットは売上が義援金として贈られるために価格を設定せず、競技前や競技中には各大学の選手が募金を呼びかけるシーンも見られるなど、例年とは一味違った大会となって選手や観客の胸に刻まれたであろう。

関連URL
早稲田大学競走部公式サイト

(TEXT=矢野真由実PHOTO=磯綾乃、鈴木崇広、矢野真由実)
 


 
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