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2011/6/29[ア式蹴球部]

第62回早慶サッカー定期戦  慶大に1-2で惜敗…
試合序盤に先制も、逆転勝ちを許す

 

リーグ戦首位の早稲田。対するはリーグ戦3位の慶應。

 
 

先制点に歓喜する早稲田。

 
早大
1
1-0
2
慶大
0-2

第62回早慶サッカー定期戦
早稲田大学×慶應義塾大学
6月29日(水)
国立競技場



 6月29日、国立競技場は熱気に包まれた。
第62回早慶サッカー定期戦。ここまでリーグ戦1位と好調の早稲田は序盤で白井豪(スポ3)が先制した。その後慶應が1人退場で10人となり数的有利と思われたが、慶應の守備よりのプレーを前に攻めあぐね、逆に後半2失点と慶應にまさかの逆転勝ちを許した。早稲田は早慶戦3連敗と屈辱的な結果。
―今年こそは。その思いを胸にピッチに立ったはずだった。 後半から出場した主将・山中真(スポ4)は「この敗戦はキャプテンである自分の責任だと強く感じている。」と語り、先制点を決めた白井も「慶應が喜んでいる姿を見た瞬間に正直涙も出たし、本当に今は悔しさしか残っていない」と伝統の一戦に悔しさをにじませた。  

   早稲田のシステムは4-4-2。守備陣はGK赤堀勇太(スポ4)を筆頭に、菅井順平(スポ3)、畑尾大翔(スポ3)、福田勝也(スポ3)、三竿雄斗(スポ2)。リーグ戦第2,3節こそ崩れはしたもののその他の試合は全て無失点、もしくは1失点に抑える安定した守備でゴールを守る。中盤は頼もしいプレーで引っ張る副将柿沼貴宏(教4)、3年生の島田譲(スポ3)、白井、1年生ながらに活躍する近藤貴司(教1)が固める。
攻撃陣は献身的なプレーが魅力の富山貴光(スポ3)と豊富な運動量の小井土翔(教4)が虎視眈々とゴールを狙う。

 試合の流れも定まらぬ前半6 分、左サイドを駆け上がった島田のパスをうけた白井が慶應ゴール右隅にさす鮮やかなシュート。白井は「前半から積極的に行こうと思ってた中で良いボールが来たので後は決めるだけだった」と、早い段階での先制にワセダイレブンは歓喜する。
一方守備では前線からの早いプレスで慶應を自由にさせない。慶應のサイドからのクロスもことごとく阻止し完璧な守備を見せた。加えて前半38 分慶應・藤田が退場し前半は早稲田ペースとなった。前半終了間際に慶應にシュートを放たれる場面が何度かあったものの、ここは守護神赤堀がきっちり抑え危なげなく前半を終える。


 

最後の早慶戦を勝利で飾ることは出来なかった。

 後半は逆に慶應ペース。早稲田は後半から出場の榎本大希(スポ2)がドリブルで駆け上がった近藤からパスを受けシュートを放つも、これは惜しくも左横にそれる。
流れに乗ってきた慶應は後半52分、早稲田のボールを高い位置で奪うと増田(1年)がすばやく戻った早稲田守備陣をものともせずシュート。ボールは赤堀をすり抜け慶應の同点ゴールが決まる。ここから持ち直したい早稲田であったが守備の乱れは続き、59分には慶應のDF黄(4年)にもゴールを決められまさかの勝ち越しを許してしまう。小井土、榎本を中心に攻め込むも、慶應にボールを奪われ逆にピンチを迎える場面も。途中出場の山中と奥井諒(スポ4)が最後の早慶戦で闘志あふれるプレーを見せるも得点にはつながらない。ロスタイムには上がっていた畑尾がオーバーヘッドを見せるも慶應のゴールを割ることは出来ず試合終了。1-2と慶應に逆転負けする結果となった。

 慶應の歓喜の横で呆然と立ち尽くす選手達。「夜の紺碧」を轟かすことは出来なかった。 やはり課題は流れに乗ったあとの追加点が中々出来なかったことであろうか。前半こそ早稲田はペースを掴んではいたものの10人となった慶應の守備よりなプレーに追加点を奪えず、逆に後半慶應に得点され勢いづかせてしまう結果となった。
「後半になってから守備のベースがくずれてしまった」と山中が言うように、守備陣も今日は立て直すことが出来なかった。今後の試合では早いうちに追加点でたたみ掛け、がっちりとペースを掴みたいところである。


 

心を一つに、日本一へ。総理大臣杯に挑む。

 しかし、ここで終わったわけではない。気持ちを切り替え迎えるは7月3日総理大臣杯。 試合後山中は、「早稲田はこのまま引きずるようなチームではない。切り替えて「WASEDA THE 1ST」を勝ち取るためにまた明日から前進していきたい。」と強い思いを語った。 自身初の早慶戦を「4年生の思いをピッチでもっと表現出来ていれば」と振り返る近藤も「トーナメントは勢いに乗れば優勝するチャンスは見えてくるので、初戦は大事にして戦いたい」と切り替え、勝利への意気込みを見せた。

悔しさと早稲田の誇りを胸に早稲田ア式蹴球部は日本一を目指す。

関連URL
早大ア式蹴球部公式サイト

(TEXT=磯綾乃、PHOTO=磯綾乃、鈴木崇広、平尾実夏)
 


 
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