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2011/10/30[硬式野球部]

主将、気迫のヘッドスライディングで決勝点!連勝で勝ち点奪取  慶大2回戦


 

 
 
1
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3
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早大
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0
0
0
1
0
1
1
4
慶大
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2
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0
0
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2
 

 伝統の一戦で先勝し、迎えた2回戦。1点を追う6回に一死二塁から5番地引雄貴(スポ3)の左越適時二塁打で1点を返し同点に追いつくと、8回に一死満塁から7番市丸大介(教4)の右犠飛で三塁走者の土生翔平(スポ4)が本塁へ気迫のヘッドスライディングをみせ、これが決勝点に。さらに早稲田は最終回に1点を追加して4-2で勝利し、連勝で勝ち点を奪取した。

 初回、1番中村奨吾(スポ1)の中前安打を起点として一死一三塁から4番杉山翔大(スポ3)の中前適時打で早稲田が先制。だが、先発のマウンドを任されたエースの大野健介(社学4)は制球が定まらず、1回には二死満塁のピンチをからくも逃げ切ったものの、2回に四球と味方の失策で再び二死満塁とすると押し出し四球で同点。さらになお満塁から暴投の間に逆転を許した。4年生として、エースとしてこの試合で自分のピッチングができない悔しさがマウンドから伝わってくる―。
 3回からは丸山達也(スポ2)が登板。丸山は3、4回を三者凡退に抑えると5回に先頭の2番金田に中前に返されるものの続く打者を抑え、試合の流れを早稲田に呼びよせた。6回には、この回先頭の3番土生が中前安打で出塁すると4番杉山の犠打で一死二塁から5番地引が左越適時二塁打を放ち同点に。
7回に丸山が慶大打線につかまり、一死一三塁の好機を与えたが、継投した有原航平(スポ1)がねじふせ、この回も無失点。
 2-2で迎えた8回。ここからは早慶どちらの勝ちたいという気持ちが勝るかに勝敗の行方はゆだねられた。一死満塁の場面で打席に立った7番市丸が打ち上げた右方向へのやや浅い打球を慶應主将ライトの伊藤隼太が捕球し、本塁へむかって力強く返球すれば、かたや早稲田主将三塁走者の土生はタッチアップし本塁へむかってヘッドスライディング。伊藤の返球、土生の生還どちらが早いか―。ほんのわずかな差で、伊藤の返球よりも土生が先に本塁に達していた。意地と意地のぶつかり合いを制し、これが決勝点となった。
 さらに、迎えた最終回。9回表、先頭の9番有原が内野安打で出塁し、無死一塁の場面で1番代打、海藤瞬(教4)。海藤にとってこれが大学4年間でリーグ戦初打席だった。その最初で最後の打席で海藤は右前安打を放ち、一塁ベース上で拳を突き上げた。一塁代走に入る川西啓介(社学4)とは抱き合って喜びを分かち合う。2番佐々木が犠打でつなぎ一死二三塁とすると、3番土生が敬遠され一死満塁。4番杉山の中犠飛で、三塁走者の有原が生還して追加点を挙げた。9回裏、二死一三塁の場面で迎えたのは4番伊藤。最後の意地を見せたい慶應の主砲を有原が左邪飛に打ち取り4-2で試合終了となった。


 勝利を手にし、グラウンドには安堵、笑顔、涙とそれぞれの表情をみせながら喜びを分かち合う姿があった。個人では、この日の試合では悔しい思いをしたものの大野健投手が最優秀防御率賞に輝き、三塁手の杉山選手は自身初のベストナインに選出された。チームは慶應から勝ち点を奪ったことで秋季リーグ戦2位。4年生を中心に全力で戦った結果に悔いはない。
だが、理想の王座を占むるのは早稲田。早稲田のユニフォームを脱ぐ4年生の思いを受け継ぎ、成長著しい投手陣を擁し、経験豊かな野手陣の残る新たなチームで来季目指すは、「優勝」だ―。

(TEXT=平尾実夏)

 


 
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