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2011/11/23 [競走部]

大迫擁する日本学生選抜、二年連続Vならず
2011国際千葉駅伝レポート 


11月23日、千葉県千葉市内(千葉県総合スポーツセンター陸上競技場発着)の42.195kmを6区間でつなぐ青木半治杯2011国際千葉駅伝が行われた。日本代表、日本学生選抜、千葉選抜と世界9カ国の計12チームが出場し、世界唯一の男女混合駅伝で「駅伝世界一」を決めるというこの大会。早稲田からは、大迫傑(スポ2)が日本学生選抜に選出されたほか、竹澤健介OB(現ヱスビー食品)が日本代表、尾崎貴宏OB(現富士通)が千葉選抜として出場し、各チームに貢献した。

 この大会初出場となる大迫は、下り坂が多くスピードランナーが顔を揃える1区(5km)に登場。序盤、先頭で集団を引っ張る日本代表・上野に次ぐ2位の位置をキープしレースを進める大迫。3km手前で上野がケニア代表ロンゴシワのペースに遅れを取り始めるも、大迫はロンゴシワにぴたりとつきトップ争いを展開する。しかし、5000mの自己ベストが12分51秒95という驚異的なタイムをもつロンゴシワのペースは速く、大迫は3.5km付近で徐々に遅れ始めると、4.5km付近では後方からくるロシア、アメリカにかわされ苦しい走りとなる。更に、中継所直前では猛烈なスパートで追い上げる日本代表・上野にかわされ5位で襷リレー。大迫は終盤で順位を落とす形となったものの、トップからわずか5秒差、13分41秒という好タイムの区間5位でレースを終えた。各国の強豪が集うこの区間で序盤から積極的な走りを見せた大迫。世界の有力選手とも渡り合える力、同時に課題も見えたレースとなっただろう。

その後の2区では日本代表・西原が区間賞の好走でトップに躍り出ると、日本学生選抜の竹中もそれに追随するように2位に順位を押し上げ、3位にロシア、4位にはトップとの差37秒でケニアが続いた。

今大会もう一つの注目は、竹澤・尾崎OBが出走した3区(10km)。前々回大会でも日本代表として3区を走り区間賞を取った竹澤は先頭で襷を受け取ると、序盤から快調なペースで首位を独走する。後続では4位からスタートしたケニア代表・ムウィキャが4km過ぎでロシア、日本学生選抜をかわし2位に浮上。竹澤は中間点(5km地点)を14分15秒という好ペースで通過するが、ムウィキャはそれをはるかに上回るペースでの追い上げを見せ、8.5km付近で遂にトップ竹澤をかわす。竹澤は終盤苦しい走りとなったものの、最後まで粘りを見せトップのケニアとは8秒差の2位で襷リレーを果たした。千葉選抜で3区を任された尾崎は8位で襷を受け取ると、中盤以降9位ポーランドの猛追を受けるも、しっかりと8位をキープしレースを終えた。

レースは、4区で日本代表がトップに浮上するも5区で再度ケニア代表にかわされ、そのままケニアが優勝、2位で日本代表がゴールした。日本学生選抜は最後まで順位を上げきることができず3位でフィニッシュ、二年連続の優勝は叶わなかった。日本学生選抜として1区を任された大迫は、区間賞はならなかったものの世界の有力選手にも負けない積極果敢なレースで実力を見せつけた。箱根駅伝でも主要区間での起用が予想される大迫。この大会での経験を糧とし、今後の更なる成長に期待したい。

 箱根駅伝まであと約1カ月。出雲・全日本では東洋大・駒澤大に一歩出遅れる形となった早稲田だが、先日の上尾ハーフなどの結果を見ると、強力なそれら二校とも十分に対抗できる戦力、強さが徐々に復活しつつあると言えるのではないだろうか。あとは、これからの集中練習で最後の仕上げを施し本番を待つのみ。故障や体調管理に細心の注意を払いながら残りの時間を過ごし、チームが万全の状態で箱根のスタートラインに立てることを願いたい。

関連URL
早稲田大学競走部公式サイト

(TEXT=染谷知里)
 


 
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