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2014/3/22[ア式蹴球部]

 昨年の雪辱を果たす!
3-1の勝利で関東リーグ開幕に向け弾みをつける

 

宿敵・関学相手に持ち味を生かしたプレーで快勝。

 
早大
3
2-1
1
関学
1-0

第91回早関サッカー定期戦
早稲田大学×関西学院大学
3月22日(土)
東伏見グラウンド



 3月22日、早稲田大学東伏見サッカー場において、今年で91回目となる伝統の早関サッカー定期戦が行われた。
今年、早稲田大学ア式蹴球部は創部90周年を迎えた。90周年という記念すべきシーズンの開幕に先駆けて行われた今回の定期戦。相手は昨年2敗を帰した宿敵、関西学院大学。まもなく始まる関東リーグ戦の制覇を狙う早稲田としては、絶対に負けられない試合である。  

  A戦に先駆けて10時キックオフで始まったB戦。一進一退の激しい試合展開となった。 前半開始早々、試合が動く。10分の山内寛史(商2)のゴールを皮切りに20分間に両チーム合わせて4点。「与えられた時間の中でいかに点を取るかが大事」(山内)と左サイドから中央に切り込むドリブル突破からの2点目のシュートは見ものだったが、オウンゴールもあり、攻守に落ち着きがないまま2-2で前半を終えた。
ハーフタイムに古賀聡監督から「声出して、自信持って行け」と激を飛ばされて迎えた後半、後半出場の練習生今来俊介が躍動する。小柄で細身ながら選手間を潜り抜けるようにチャンスを作り、29分にはこぼれ球を押し込んで3点目を上げた。その後33分途中出場の西村秀樹(商2)がクロスに合わせて4点目。流れが出来たかと思った矢先、相手の足の速さが際立つロングパスからドリブルでゴールというパターンに苦しんで立て続けに2点を失った。うまく断ち切れないまま試合終了。4-4、スコアドローだが、課題が残る結果となった。

 12時5分キックオフで始まったA戦。グラウンドに照りつける太陽のように、熱い試合が繰り広げられた。早稲田のシステムは4-4-2。ゴールマウスを守るのは安定感のある松澤香輝(スポ4)。DFは昨年リーグ戦全試合フル出場を果たした金澤拓真(スポ3)と長身を生かしたプレーが持ち味の田中進之介(スポ4)がセンターを固め、サイドを平澤俊輔(スポ2)と新井純平(スポ2)の2年生2人が担った。MFは攻守ともに積極的なプレーが光った主将の近藤洋史(スポ4)、経験豊富な園田慎一郎(社学4)、試合後半に何度も得点に絡む動きを見せた堀田稜(商3)の上級生3人に加え、練習生の鈴木裕也が我々の期待をはるかに上回る活躍を見せた。FWは宮本拓弥(スポ3)と上形洋介(スポ4)が関学のゴールを狙った。


 

同点ゴールを決めた上形。

 前半開始直後から早稲田は積極的にゴールを狙う。前半6分、園田が中盤で相手からボールを奪うとそのパスを受けた宮本がシュート。これはキーパーにはじかれたがそのボールを堀田が再びシュート。しかしこれもバーの上に外れた。早稲田優勢に思われたが試合を動かしたのは関学であった。前半9分、出岡の個人技でゴールを決められ先制を許してしまう。しかし早稲田はその後しっかり切り替えをし、再び関学ゴールに迫る。同点ゴールが欲しい早稲田は前半19分、左サイド堀田の速いクロスに「自分の思っていた場所にボールが流れてきたので落ち着いて打てた」と語る上形がしっかりと合わせゴール。試合は振り出しに戻った。その後も何度かゴールに迫る早稲田。前半26分、新井のオーバーラップからのクロスを宮本が合わせるもキーパーの好セーブに阻まれる。再び試合が動いたのは前半35分、近藤洋史の右コーナーキックに中央に走りこんだ田中がダイビングヘッドで合わせてゴール。見事なセットプレーで逆転に成功した早稲田は2-1で前半を終える。

 後半も早稲田ペースで試合が進む。後半6分、ゴール前右からフリーキックのチャンス。キッカーは主将の近藤洋史。キーパーの逆をついた芸術的ゴールで近藤がゴールネット左隅に直接決めた。これで3−1とさらに点差を広げた早稲田。疲れが見えてきた関学サイドは後半途中から選手を5人入れ替えるも、早稲田の粘り強い守備と前線からのプレスに、思うようにプレーできない。後半27分、中央でボールを奪った近藤から平澤、堀田とパスがつながり、最後は再び平澤がミドルシュートを放つものの、これはキーパーに阻まれる。後半34分、鈴木に代わって小林大地(スポ2)、また後半38分には宮本に代わり、B戦でゴールを決めた山内寛史(商2)がピッチに入る。最後まで攻めの姿勢を止めない早稲田。後半43分には上形に代わって中山雄希(スポ2)が入る。後半45分には中山のミドルシュートをキーパーがこぼし、近藤が詰めるもゴールはならず。そこで試合は終了した。3-1。終始ボールを支配した早稲田の勝利で早関戦は幕を閉じた。


 

攻守ともに活躍をみせた近藤主将。

 試合後、近藤主将は「昨年2敗しているので今回は勝つという強い気持ちで臨んだ結果、こういう結果で終われてよかった」とほっとしていた。しかしその一方、「シーズンの開幕にあたって、個人の実力がまだまだ足りていないので、トレーニングの時から見つめ直してどんどん高めていきたい」と、決して現状に満足せずさらに高みを目指そうとする近藤選手らしい様子もうかがえた。

今回の勝因は同点ゴールを決めた上形選手も話してくれた通り「11人全員がハードワークをし、攻守の切り替えの速い、早稲田らしいサッカー」ができたことだろう。4月5日からはいよいよ関東リーグ戦が始まる。今回の勝利はリーグ戦開幕に大きな弾みをつけてくれた。18年ぶりのリーグ戦制覇に向けて、これからも早稲田らしいサッカーを期待したい。「WASEDA THE 1ST」を目指す早稲田の戦いはここからが本番だ。

B戦 4−4(2−2,2−2)
A戦 3−1(2−1,1−0)

※選手によるコメントは下記URLよりご覧いただけます。
☆選手コメント 近藤・上形・山内

関連URL
早大ア式蹴球部公式サイト

(TEXT=岡佑美、西村侑美 PHOTO=猪野史夏)
 


 
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