110mHで13秒83の日本ジュニア歴代トップの記録を持ち、高校では110mHと400mHでインターハイ2年連続2冠を達成している逸材、古谷拓夢(スポ1)。舞台を大学に移し、大注目のルーキーが早速強さを見せた。
初日に行われた男子110mH予選、古谷は4組目に登場。先に出走していた竹吉大記(スポ3)と野本周成(スポ2)が予選通過を決めており、3人そろっての準決勝進出が期待された。それにこたえるように古谷は組1着で余裕のゴール。追い風参考ながら、全体で唯一の13秒台を出した。
2日目の準決勝は1組目に古谷と野本、2組目に竹吉が登場。古谷はここでも力強い走りで組1着をもぎ取り、決勝進出。野本と竹吉は惜しくも5着に敗れ、4着までが進める決勝までわずかに届かなかった。
そして迎えた決勝。「先輩方の分まで走りたいという思いがあった」という古谷は、選手紹介でエンジのユニフォームを大きくアピール。1年生ながら早稲田大学競走部の一員としての強い思いが漲っていた。
号砲が鳴り、スタートは上々の立ち上がりを見せる。トップ争いを演じながら中盤へと入ると、そこから昨年の日本選手権チャンピオンである増野元太(国武大4)が抜け出す。古谷は隣のレーンの札場大輝(国武大4)と競り合う格好となり、「固くなってしまった」と。結果、増野が13秒64の大会新記録で優勝。2位には札場が入り、古谷は13秒87の3位となった。
自己記録に迫る快走も、満足はしていない。「ベストの更新を狙っていたので、もう一度取り組み方なども見直しながら練習していきたい」と、貪欲な姿勢を見せた。3日目に行われた400mHでは予選敗退に終わり、最終日は応援にまわった。その中で「改めて選手であることのありがたさを感じ、いろいろな方のサポートがあって走れているのだと再認識した」という古谷。レース以外でも収穫を得て、次なる目標はアジア選手権だ。「代表として選んでいただいたからには、アジアのトップレベルの選手にしっかりと食らいついて、決勝に残りたい」との言葉通りの活躍が見られるか。実力と向上心、謙虚さをも併せ持つ期待の新星から目が離せない。
古谷拓夢(スポ1)
▽男子110mH
予選 13秒93(1着)、準決勝 14秒02(1着)、決勝 13秒87 (3位)
▽男子400mH
予選 53秒99(7着)
※選手によるコメントは下記URLよりご覧いただけます。
☆選手コメント 古谷
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