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2002/8/1更新  第4回

スペイン遠征で確かな手応え!

先月末のスペインワールドカップでは、初出場の個人で予選13位(準決勝進出12位までに0.4点及ばず)、シンクロ(宮嵜多紀理選手とのペア)で決勝4位だった。大会前の目標の個人入賞、シンクロ表彰台には及ばなかったが、インタビューの時の彼女はいつもと同じように明るかった。ワールドカップで確かな手応えを得ることができたのだろうか。その辺りから話を聞いてみた。


大槻枝美 

──個人、シンクロともあと1本で目標達成というところでした。大会を終えての感想を教えて下さい。

「中国はやっぱり飛び抜けているんですけど、2位のロシアは去年と種目が変わってなかったんですよ。3位のオーストラリアも含めて十分戦っていけると思います。」
「とりあえず今までは決勝行ってちょっと嬉しいかな、くらいはあったんですけど、今回は(シンクロ)4番でめっちゃ悔しくて。3位のオーストラリアの人達などにも、『君たちの3位をとっちゃってごめんね。』とかジョークを言われたりしたんですよ。まぁ、そういう意味では、世界でも認められてきたし、いいのかなって思いました。」


──スペインでの生活はどうでしたか?

「なんか、日本の時間帯と生活ペースが全然違って。シエスタ(お昼休み)があるじゃないですか。シエスタがあるとその時間は全く街が機能しないから、何にも動けないんですよ。ホテルのバスも動かないんですよ。ドライバーに『俺は行きたくない』とか言われちゃって(笑)。午後は動き出すのが17時くらいだから、彼らのペースにあわせないといけないんですね。」
「それに、日没が22時頃だから、21時頃まで試合をやったりするんですよ。食事も、7時、14時、21時と日本とは違うし、そういう生活の違いに慣れるのが最初の2〜3日は大変でしたね。最後の方は慣れましたけど。」


最終的な目標はオリンピックですから。

──試合でも、生活面でも、来年のバルセロナの世界水泳に向けてもいい収穫になったと?

「そうですね。最終的な目標は(2004年のアテネ)オリンピックですから。そのために、来年のバルセロナ世界水泳でいい成績をとらなければならないんで、それに繋がるとは思います。」


大槻枝美 

──出国前にお話していた(6月号参照)、3点台の種目の方はどうですか?

「今回のスペイン大会では使わなかったんですよ。他チームの出来を見つつ、3位以内に食い込める種目をコーチが選択して。結局失敗してだめだったんですけどね。」


──これからより精度を上げて決め技にしていく、といった感じでしょうか。何という技なんですか?

「今、取組んでいるのは、”後ろ宙返り2回半、1回半ひねりえび型”という3.4点の種目で、女子ではかなり難度の高い技なんですよ。この前の試合(帰国後、東海選手権で優勝。)で使ったんですけど、首を取られちゃってまだイタイんです。最近はこの練習でモモがあざだらけなんですよ〜、お見せできないのが残念です。(笑)」
8月の日本選手権では、個人・シンクロのW優勝を目指し、この3.4点の種目を使うことも計画しているという。今回のワールドカップを経て、その視線の先に来年のスペイン世界水泳と再来年のアテネオリンピックがはっきりと見えてきたようだ。その大きな目標に向け、日本選手権、インカレ(9月)、アジア選手権(10月)と試合の続く、彼女の今夏はまだ始まったばかりだ。

 



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