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早稲田スポーツ探訪

部活動、或いはサークル活動などで、早稲田の学生は様々なスポーツと日々親しんでいます。自分以外の人が、早稲田でどんなスポーツライフを送っているか、意外に知らない人が多いのではないでしょうか。体育各部の活動を中心に、早大生のスポーツ事情をコラム形式でお伝えします。

2004/3/29更新  第29回

スピードスケートW杯 ヘレンベーン大会

 
 
 

 

 さる2月29日、私は土井選手が出場するW杯へレンベーン大会を観戦するためにオランダに行ってきました。大会が行われたティアルフ・スタジアムは、アムステルダム中央駅からレーワルデン行きの列車に乗り、2時間ほど行った所で下車(メッペルという駅を過ぎて2つ目の駅だったと思います・・・)、そこから歩いてすぐの所にあります。

 その日、私は7時36分アムステルダム中央駅発の列車に乗車し、会場には9時50分ごろに入りました。観客はみなオランダのシンボルであるオレンジ色のトレーナーやシャツ、ジャンパー、つなぎ、帽子などを身に着け、オランダ国旗などのフェイスペイントをし、レースを観戦していました。また隣国から観戦に訪れる人も多いのか、ドイツ国旗など持って観戦している人も多く見られました。会場についた時間はまだ早く、Bグループのレースが行われていたこともあり、まだ思ったほど多くの観客は入っていなかったのですが、時間を追うごとに観客の数はどんどん増えていき、正午過ぎ、残すはAグループのレースという時間になると会場は観客で溢れるほどいっぱいになり、その数の多さに圧倒されました。

 またちなみにこのティアルフ・スタジアムでは一般は基本的に立ち見自由席といったところで観戦しますが(椅子の設置されているところはVIP席のようでした)、オランダ人はみな身長がかなり高く(オランダは世界で最も平均身長が高い国らしい)、最後尾からではほとんどレースが見ることが出来ませんでした。

 オランダではスピードスケートはサッカーや自転車などと並び大きな人気があるスポーツです。それゆえに観客の数だけでなく、盛り上がりも私の想像をはるかに超える凄いものでした。応援の仕方は、自分の目の前を選手が通過する時、フェンスを叩いたり、チアホーンを鳴らしたりして、大きな音をだし、大歓声をあげます。オランダの選手が滑っている時の盛り上がりは本当に凄く、オランダの選手同士が同走した際は、観客が興奮のあまりリンクに物を投げ入れていました。もちろん他国の選手に対してもオランダの選手ほどではないですが、同じように大歓声が送られ、レースの合間にはマーチングバンドが登場し、観客は歌って踊って、ウエーブをおこして大騒ぎ。会場の外では、ハンバーガーやピザ、ビールなどいろいろな飲食物が販売され、そこでも盛り上がっていてまさに「お祭り」と言った雰囲気でした(オランダのおじさんは「今日はパーティーだ」と言っていました)。またオランダの人たちは皆、ほんとうにノリがよく、私はビールをご馳走になったり、一緒に写真をとったりしました。観客の何人かは日本の有名選手も知っているらしく、オランダのおじさんに「日本人で知っている選手は?」と聞くと「タバタ(田畑真紀選手)」と言う返事が返ってきました。

 日本では考えられないほどの会場の盛り上がり、そしてその雰囲気に、初めて海外でスピードスケートを観戦した私は、最初はただただ度肝を抜かれ、圧倒されるばかりでしたが、すぐにその雰囲気になじむことができ、本当に楽しく、忘れることのできない1日となりました。私の文章では書ききれなかったほどの素晴らしさが、ティアルフ・スタジアムには詰まっています。アムステルダムからは若干遠いですが、冬にオランダを訪れた際には、スピードスケートを観戦することを、自信を持ってお勧めします。

 

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(TEXT、PHOTO=中島和朗)
 


 
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