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早稲田スポーツ探訪

部活動、或いはサークル活動などで、早稲田の学生は様々なスポーツと日々親しんでいます。自分以外の人が、早稲田でどんなスポーツライフを送っているか、意外に知らない人が多いのではないでしょうか。体育各部の活動を中心に、早大生のスポーツ事情をコラム形式でお伝えします。

2004/12/4更新  第36回

ULTRAS WASEDAバスツアー

 
 
 
 
 
 

 さる11月21日、私は千葉県長生村にて行われる早稲田大学ア式蹴球部の今季最終戦を観戦するためにULTRAS WASEDA 主催のバスツアーに参加しました。ULTRAS WASEDAとは「大学サッカーを盛り上げたい」との主旨の元に結成されたア式蹴球部を応援する集団です。

 当日、高田馬場に集合し、40人ほどのツアー参加者と共にバスに乗車しました。私は最初、「バスの中では寝よう」と考えていましたが、ULTRAS WASEDAの方々のテンションは高く、寝れる状況ではありませんでした。「Oh〜 近藤繁也♪」等と各選手のコールを叫び、そのテンションの高さはバスの外にも放出されていたようで、新宿を通った時はホストの方たちが驚いてバスの方に目をやったほどでした。またツアー参加者が各自好きなサッカーチームやア式の選手などをはじめとした自己紹介を行い、常にバスの中を盛り上げ続けるULTRAS WASEDAの方々のテンションに圧倒されつつ、会場の長生フットボールパークに到着しました。

 会場にバスが入ると各大学の選手達の視線がこちらのバスに集中します。これで3回目のバスツアーということもあり、なんとULTRAS WASEDAは既に関東の各大学サッカー部にも認知を受けているのです。到着後ULTRAS WASEDAの方々は早速グランド脇に横断幕を何枚も張り出し、フラッグを用意して応援の準備を行っていました。試合が始まればど迫力の応援でバックアップ。また選手も気持ちのこもったプレーをみせ見事、国際武道大学に3-0で快勝しました。

 試合終了後はULTRAS WASEDAが事前から熱を入れて準備したという4年生の全選手の名前が記載された幅20mを超える横断幕が広がり、引退する4年生に対しての感謝の気持ちを表しました。また挨拶に来た選手達に昇格記念Tシャツを投げ、選手達が嬉しそうにそのTシャツを着て歓声に応えているシーンが微笑ましく印象的でした。全力でプレーする選手と全力で応援するULTRAS WASEDAとの間に深い信頼関係が成り立っていることを強く感じました。

 帰りのバスでもア式の昔のユニフォームなどを賭けてのじゃんけん大会で盛り上がりましたが、中でも一番印象に残ったのが高速道路上での白鴎サッカー部との交流です。東関東道で隣の車線を走っていた白鴎サッカー部のバスと何度か並走した際、最初はお互いに手を振っていただけでしたが、段々とエスカレートし高速上にもかかわらずお互いにバスの窓をあけて、「バモ、バモ、ハクオ〜」などと拳をあげてコールを掛け合うまでに盛り上がりを見せました。関東大会では2戦目に対戦した白鴎大学サッカー部と高速上で交流するとは、まさに”昨日の敵は今日の友”ということわざそのものでした。

 渋滞の影響もあり高田馬場駅にバスが到着したのは午後8時過ぎ。長い1日でしたがバスツアーを企画し、最後まで高いテンションで盛り上げてくれたULTRAS WASEDAには感謝したいと思います。また、大学サッカーといえば従来、父兄や部員たちが足を運ぶだけで、一般のファンが試合を見るために足を運ぶことはあまりありませんでしたが、「大学サッカーを盛り上げたい」という意思の元に多くのサッカーファンを巻き込んで、共にピッチで戦っているつもりでサポートしていていったULTRAS WASEDAの行動力は本当に凄いと感じました。近年の大学スポーツは人気がないと嘆く声をよく聞きますが、ただ嘆くだけでなく実際に彼らのようにゼロから行動を起こしていくことのほうが何倍も大事なことではないかと思います。

 来年は関東2部リーグでのプレーが決まっている早稲田大学ア式蹴球部。選手達の活躍と同様にULTRAS WASEDAの活動にも注目して欲しいと思います。

関連URL
ULTRAS WASEDA公式サイト

(TEXT、PHOTO=中島和朗)
 


 
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