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早稲田スポーツ探訪

部活動、或いはサークル活動などで、早稲田の学生は様々なスポーツと日々親しんでいます。自分以外の人が、早稲田でどんなスポーツライフを送っているか、意外に知らない人が多いのではないでしょうか。体育局各部の活動を中心に、早大生のスポーツ事情をコラム形式でお伝えします。

2005/11/25更新  第46回

初めての箱根駅伝予選会

 
 
 

 

 第82回箱根駅伝予選会スタートの朝8時30分。スタート地点から離れた場所で待っていた私にも遠くから声援が聞こえ始めました。いつもならまだ布団に入っているような時間だけれど、これから“あの”箱根駅伝の予選会を目の前で見れるのだと思うと、心臓はもうバクバクで、眠気なんて一切ありません。だんだんと近づいてくる声援、先導車、そして鮮やかな各大学のユニフォーム、今まではテレビや雑誌で眺めていたあのユニフォームを着た選手たちが現れた時には、興奮で胸がいっぱいになって、思わず涙が出そうになりました。「本物だ・・・」夢心地の気分で選手たちが走っていくのを私はただただ眺めるばかり。しかし昭和記念公園を周回する選手たちを2度見送ってゴール付近へ移動し、選手たちを待っていると、同じ1年生である竹澤健介選手が日本人1位で戻ってきて、その後早稲田の選手たちが続々と、そしてたくさんの選手の中に他大学だけれど高校時代の知り合いも見つけました。すると私は、ふと不思議な気持ちに。

 小学校で陸上競技を始め、中学で初めて駅伝というものを経験し、高校でも駅伝を走りたくて陸上部に入って、毎日毎日走っていた陸上大好きな私にとって、「箱根駅伝」とは憧れの大会。お正月は毎年テレビの前で、チームのために襷をかけ走るお兄さんたちの姿に興奮し、感動し、涙を流し・・・遠いテレビ画面の中の世界にずっと憧れていました。けれど今は、同い年の選手が、同じ学校の選手が、この間まで自分も同じトラックで走っていた選手が私の目の前で“あの”箱根駅伝を懸けた予選会を走っているのです。遠い存在だったものが今自分のすぐそばにあるんだという事に気づき、もう箱根駅伝は憧れの夢の世界じゃないんだと思うと、なんだか不思議で、けれど嬉しくてたまりませんでした。

 実際にお正月に箱根駅伝で走るのを目指すわけではなく、ただ選手を応援することしかできないのは高校までと同じ。けれど、大学生になって箱根駅伝の予選会を自分の目で見て、その雰囲気を体いっぱい感じ取る事ができ、なんだかおこがましいようですが、私は箱根駅伝の観客から参加者へと一歩前進した気がしています。

 

関連サイト
競走部公式サイト



 

(TEXT=神崎風子、PHOTO=横山真弓)
 


 
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