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早稲田スポーツ探訪

部活動、或いはサークル活動などで、早稲田の学生は様々なスポーツと日々親しんでいます。自分以外の人が、早稲田でどんなスポーツライフを送っているか、意外に知らない人が多いのではないでしょうか。体育各部の活動を中心に、早大生のスポーツ事情をコラム形式でお伝えします。

2008/06/14 更新  第66回

早慶バスケ観戦記

指導02

指導02

 今回の探訪は、立ち見客が出るほどに盛り上が る!と噂されるバスケットボールの定期早慶戦に 行ってきました。

    6月8日、第66回目となるバスケットボール早 慶定期戦が代々木第二体育館で行われた。これ までの対戦成績は、男子は早稲田33勝対慶應32 勝、女子は早稲田25勝対慶應26勝とほぼ互角。 体育館は応援部の太鼓の音が身近に鳴り響 き、早慶戦という独特の雰囲気だった。

 13時、まずは女子の試合が開始。ベストメンバー で臨み、早大の流れを作り出していく。第1ピ リオドも後半になると、声援も増え早大のスピ ードが目に見えて増していった。その中でも目を 引いたのは、役川亜里沙(教育3)だった。機敏な 身のかわしとドリブルでゲームにスピード出し、 ゴールへと繋ぐボールを多数生み出した。終始早 大のペースで試合を運び、結果は86-60と点差を 離しての勝利だった。しかし力の差を見せてはい たが、試合内容はチームとしては満足のいくものではなかったようだった。

 続いて男子の試合が開始。開始直後、慶大に先制点をあげられるも、試合全体を通して、伸びのびとした動きが見られた久保田遼(スポ1)の活躍で得点を重ね、早大ペースで試合が進んでいった。第1ピリオドは、赤沼悠主将(スポ4)も一番注意すべきという慶大の小林大祐の動きを封じ、17-13と早大リードで終了。しかし第2ピリオドの中盤、徐々にペースをつかんできた慶大に追いつかれ26-26。興奮が高まっていた客席からは悲鳴と歓声があがった。その後両校とも一歩も譲らず、33-32で前半を折り返した。第3ピリオドが開始し、さらに早大の勢いが増した。3ポイントが次々に決まり、49-39と慶大を引き離す。早大ベンチはますます盛り上がり、慶大には焦りが出ているのが見て取れた。しかしここから、慶大の反撃が始まる。慶大はタイムアウト後に意地を見せリズムを取り戻し出すと、早大の3ポイントが徐々にリングからはずれてしまう。残り1分というところで、ついに追いつかれ、一進一退の攻防が続く。両校の応援はますます盛り上がり、ちゃんと音も聞き取れないほど異様な雰囲気に包まれた。第3ピリオドを55-54とまたも1点差で終了。

 そして迎えた第4ピリオド。両チームとも、1点ごと1プレーごとに緊張感と集中力が感じられた。残り2分23秒、65-61というところで慶大はタイムアウトをとり、その直後に慶大エース小林大が本領を発揮する。3ポイントを決め早大を追い込むと、そのまま逆転。観客は総立ちになり、息を呑むように試合を見守る。そこで終わらせる訳にはいかないと、早大の意地も発揮される。残り10.7秒で井手勇次(スポ2)の3ポイントが決まり66-68と早大が2点をリード。しかし残り5.7秒、慶大がゴール下からねじ込み執念のゴールを決め68-68と同点。最後に久保田が放ったシュートは、祈るような思いと共に、決勝弾になったかと思われたが、シュートよりもタイムアップの方がわずかに早く延長戦に突入することが決定した。延長戦では早大の集中力が切れてしまったのかミスが目立ち、慶大が主導権を握った。結果は69-77と得点差は開いてしまったものの、実に内容の濃い見ごたえのある試合展開であった。

 開会の言葉で「早慶戦といえばバスケットボールと言われるほどになって欲しい。」との言葉があったが、硬式野球部に匹敵するほどの盛り上がりが代々木体育館には十分あった。一度観ればやみつきになる。そんなパワーを持った早慶戦だった。

 

(TEXT=井上素子、PHOTO=田辺里奈、EDIT=池田恩)
 


 
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