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両チームによる激しい攻防
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おぼろげながらも徐々にルールを理解し、周りのお客さんたちと盛り上がりを共有できるようになってきた私が最も興奮したのは、なんといっても第4クオーター最後の1分だ。それまでリードを奪っていた早稲田だが、試合終了間際遂に逆転を許してしまった。しかもそこから逆転するには、タッチダウンしかないという状況である。その時点では、観客の大半がもうだめかなと思ってしまったのではないだろうか。しかし、選手たちは違った。残された約1分という時間の中での、執念のランプレー。そんな気迫あふれる選手たちのプレーを見た私の心境は大きく変わっていた。彼らならタッチダウンできるのではないかと。結果的には、ロングパスは無念にも通らず24ー28で負けてしまったのだが、選手たちの諦めないプレーに心を動かされた人は私以外にも少なくなかったはずである。
日本においてアメフトは、野球やサッカー程広まっているスポーツではないが故に、一度も見たことがないという人も多いかもしれない。しかし、全てのプレーが迫力満点で、これほど見ごたえのあるスポーツを見逃してしまうのは勿体ない。みなさんも一度見てみれば、今回の私のようにアメフトというスポーツに魅了されてしまうこと請け合いだ。アメフトについて全く知らないという方も、ぜひ秋に行われるリーグ戦などに足を運んで、肌で試合を感じて頂きたい。
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