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辻監督と握手する山中。
4つのGKをすべて成功させた。 |
これは「早稲田の優勝もあるのでは」と思った矢先のことだった。後半9分、明治がモールで押し込むと、最後は小泉(3年)がワイドに展開し明治1つ目のトライを決める。続くキックを外すも17−8。まさに油断禁物であった。
その後はお互い攻めあぐねるが16分、早稲田は有田を始めとする攻撃陣が明治陣内をどんどん突破し3つ目のトライを決めると、山中のキックも決まり24−8。ここで両校のトライ数は3−1。このまま行けば優勝の行方は得失点差で決まる。着実に逆転優勝への道が開けてきた。そして迎えた33分、モールを崩されるも山下昴大(スポ3)が押し込み早稲田4つ目のトライ成功。ゴールもしっかりと決め、31−8。早稲田側応援席は歓喜に包まれる。しかし喜びも束の間、ロスタイム明治にサイドを突かれトライを決められてしまうと、ゴールも決まり31−15。やはり伝統の早明戦。簡単には終わらない。
それでも粘る明治を何とか振り切り、試合終了。31−15で早稲田が勝利した。その結果、勝利数(6勝1敗)、トライ数で早稲田、明治、慶應の3校が並び、得失点差で早稲田の逆転優勝が決まった。試合終了の瞬間には選手達自身も優勝したのか分からない。あまりにも僅差での優勝だった。
私は初めてラグビーを生で観戦したのだが、こんなにも男気に溢れ、息もつかせないスポーツだとは思わなかった。体格の良い男達がぶつかり合うタックル、スクラムは迫力満点である。かと思えば、トライ目指して素早くワイドに展開し颯爽と相手をかわし走る姿はとても痛快だ。一度見ただけでも、ラグビーの魅力を十分に感じることが出来た。
また、試合後インタビューでキャプテンである有田は、「最後にトライを取られたのは早稲田の甘さだと思う。」と語った。この姿勢こそが早稲田を優勝へと導き、そして今後の更なる勝利、活躍を期待させるのだろう。
喜ぶ早稲田の選手達の一方で、もう一つ私の目に入ったのはロッカールームへ帰る明治の選手達が涙を流す姿。この悔しさが明治の選手達を強くし、これからも早稲田の好敵手として立ちはだかる存在へと成長させることだろう。
そして最後に。この日私はグラウンドから試合を見ていたのだが、選手にも届いているであろうと思えるほど応援はよく聞こえ、それは確実に選手の力となっているはずだ。因みに、明治の応援も早稲田に負けず劣らずかなり強力であった。
2年連続で対抗戦を制した早稲田。次はどんな試合を見せてくれるのであろうか。
私もルールをもっと勉強し、万全の態勢で試合に挑みたいと思う。
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