「大翔が一番ピッチでプレーしたかったと思う。その分も今日は絶対点を取って、大翔を笑顔で、最後は締めくくってやろうと思っていた。」と富山は口にした。 得点を決めた白井も富山も自分のユニフォームの下に、背番号4のユニフォームを着ていた。主将畑尾がずっと付けていた背番号4、まさに畑尾の思いを胸に、そして背負い戦っていた。揃って二人共、ゴール直後に自身のユニフォームを脱ぎ、背番号4を見せ付けた。もちろんイエローカードであったが、その光景に国立競技場中が熱くなった。
まさに「一人はみんなのために、みんなは一人のために」戦った早稲田ア式蹴球部。
優勝トロフィーを掲げる畑尾の左腕にはキャプテンマークが巻かれていた。 最優秀選手賞を受賞した富山は自身のゴールを「みんながつないでくれたボールが、あそこに落ちてきたのは偶然じゃないと思う。今までやってきたからあそこで落ちてあんな風に決められた。本当にみんなには感謝してます」と振り返り、菅井は「全ての方に恵まれて、本当にありがとうと言いたいです」と感謝の気持ちを口にした。
スタッフ、試合に出られない選手達は自分がチームの勝利のために出来ることをした。ピッチに立つ選手達は常に皆への感謝の気持ちを持って戦った。 この1年間で日々強くなっていった早稲田ア式蹴球部の絆が、今日の優勝に結実した。 その素晴らしい絆をそこにいた人全てが祝福したことだろう。 |