もはや不動の守護神、植草
	DF陣の支柱、徳永悠平

　昨年の3年ぶり勝利に続き、早慶戦連勝を狙う早稲田。守備の要となるのが、GK植草裕樹（人3）とDF徳永悠平（人1）だ。

　植草は市立船橋高時代にU-19日本代表候補にも選ばれ、昨年いわゆるスカウト入試で早大入りし、正GKとして期待通りの活躍を見せた。全日本大学選抜にも選ばれ、関東リーグでの戦いとなる今季も守護神として早稲田ゴールに立ちはだかる。絶えず大きな声を出し、指示を与え、味方を鼓舞する姿は印象的だ。

　徳永は、昨年高校三冠を達成した長崎・国見高校の出身で、Jリーグチームからの誘いも受けた超大物ルーキーだ。先日のアジアユース選手権ではスタメンでピッチに立った。早稲田でもレギュラーに定着し、既にDF陣の柱として欠くことのできない存在となっている。的確な読みとカバーリング、長身を生かしたヘディングでピンチをしのぐ。好きな選手は稲本潤一、「憧れなんですけど。体の強さとかロングキックの精度とか、自分の目指してるのに近いんです」。早慶戦に対して特別な思い入れはない。「まだ、どんなのかまったくわかんないんで」。

　早慶戦が大学デビュー戦となった植草も同じように、「やる前は、ただ対校戦か、という気持ち」しかなかったと言う。「でも、実際出てみると鳥肌たちましたね。応援すごいし。皆の勝とうという気持ちが伝わってくるんですよ。だから自分も頑張らないと、って」。早慶戦独特の雰囲気、チームの士気が新人GKの意識を変えた。

　今年の早稲田は３バックを敷く。植草は「（味方選手が）両サイドに開いているからフィード（パス）しやすいです」とやりやすさを感じている。早慶戦への意気込みをたずねると「型にはまったキーパーではないと思うので…。キックの精度とかを見てほしいです」という答えが帰ってきた。守備だけでなく攻撃の起点としても期待したい。徳永は「名前を覚えてもらえればいいです。気持ちの入ったプレーを見せたい」と口にした。

　今年の早慶戦、果たして主務・一政の予言通り、早稲田は勝つことができるのか。

　１点でもとれば、勝利は大きく引き寄せられる。

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