名古屋市の熱田神宮から伊勢市の伊勢神宮までの八区間、106.8キロで行われる全日本大学駅伝。前回の出雲駅伝では七位と振るわなかった早大は、今大会でぜひとも上位に食い込み、二ヵ月後の箱根にまで弾みをつけたいところ。
一区は前回力が出しきれなかったエース森村(人科4)。七秒差という好タイムの六位で二区空山(人科2)につなげるが、本来の力が戻らないせいか流れに乗りきれず順位をひとつ落としての襷渡し。三区は、前回の出雲では怪我のため絶好調ではなかったものの実力を上げてきている篠浦(人科2)。四位まで順位を上げ四区五十嵐(人3)へ。しかし五十嵐は順位をひとつ下げる形での襷リレー。五区の杉山(人科2)は四位に順位を戻すものの、六区の中尾(人科4)で五位、七区の原(人科1)で七位と波に乗りきれない。しかし最終区、今季調子の良い後藤(理工4)が四年生としての意地を見せた。中央大との並走を制し、六位でゴール。シード権を確保した。伊勢路を制したのは、主力の四年生を故障で欠き二年生中心で挑んだ駒澤大。二位に出雲の優勝校、山梨学院がつづいた。
今回の早大は出雲と同様本来の力が発揮できていなかった。しかし今季大きな大会に一度も出場しておらず、出雲もエントリーのみであった中尾の復帰や本来の調子が戻りつつある空山。また今季実力を着実につけ、チームの主戦力となりつつある二年生の篠浦と杉山の存在は大きい。全体的に大会ごとにチーム本来の力を取り戻してきている印象を受ける。これからの調整の出来次第で、箱根駅伝当日の明暗を分けるだろう。
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