今年で創設から83年目、そして79回目を迎えた``国民的スポーツイベント”箱根駅伝。その長い歴史の中で時代の変化や道路事情にあわせ幾度もルール改正が行われてきたが、今回はかつて例を見ないほどの規模でのルール改正が行われた。今までとは違う新しい箱根駅伝。その新ルールを確認してみよう。
エントリー選手数の変更
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1人平均20km強の道のりは過酷だ
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従来の14名から16名に変更された。ただし区間エントリー(12月29日)、当日交代のルールは従来どおりである。
運営管理車
競技関係車輌の23台のうち、運営管理車として各チームに一台ずつ対応する20台が準備された。審判員、走路管理員、ドライバーのほか、各チームの監督、又はコーチが乗車することができ、5kmごとにハンドマイクが手渡され、一分以内をメドに選手に指示を送ることができる。運営管理車は原則として10km以降1回、選手に給水を与えることにもなっている。また走路管理員は観客に対しレースの情報提供を積極的に行う。
出場枠の拡大
第1回の箱根駅伝参加校は東京高等師範(現筑波大)、明治大、早稲田大、慶応大の4校であった。出場枠が15校になったのは1954年の第30回大会から。50回、60回、70回の記念大会を除き、前回大会まで48年間もの長い間15校で争われてきたが、その出場枠が今年「20校」に拡大される。前大会でシード権を獲得した9校、予選会を通過した6校の計15校に加え、予選会7位以下で今年度の関東インカレの順位とエントリー数によるポイントをタイム換算し、予選会成績から減算して選出した4校、さらに箱根出場を逃した大学から優れた実績を持つ選手を選抜し結成した「関東学連選抜」の計20チームが出場する。関東学連選抜はオープン扱いとなるが個人成績は認められ区間賞の対象にもなる。そして次回のシード校は9校から10校となる。
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早稲田は前回は予選会からの参加
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なかでも注目は今回が初めての試みとなる関東学連選抜だ。駅伝は団体競技であるにもかかわらず、選抜チームをつくり出場させる意味はあるのかといった批判がある一方で、実力、実績がありながらもチームとしては出場を果たせなかった選手達に箱根を走るチャンスが与えられることになりいいではないかといった意見もある。賛否両論渦巻く中、はたして今回の試みがよかったのか、悪かったのかはある程度、時間が流れてから明らかになるであろう。
新たなルールのもと迎える第79回箱根駅伝、果たして今回はどのようなドラマが生まれるのか。今年の正月も箱根駅伝から目が離せそうにない。
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