BIG BEARSには大学からアメフトを始めた選手が約半数在籍している。今回インタビューを行った唐木選手も、大学からアメフトを始めたひとりである。本格的に始めてわずか5ヶ月でリーグ戦デビューを果たした、今年注目の選手である。
――まず、アメフトを始めたのは大学からということですが?
はい。テレビの特集で見て、もともと興味を持っていたんですけど声を掛けてもらえなくて…。で、たまたま行った野球サークルの新歓にWRの五十嵐(俊助選手・商2)と、もう辞めてしまった増子っていうのがいて。それで誘ってもらったんですよね。だから本当に偶然って感じです。
――じゃあ、アメフトを始めて1年経たないうちに試合に出たということですよね。
そうですね。先輩が怪我したせいで、たまたまチャンスが巡ってきたんですけど。去年の帝京戦で初めて出たんですけど、「出すぞ」って言われたときは頭の中が真っ白でしたね。試合自体は勝っているときで思いっきって行こうと思って出たんですけど、練習ではやらないような寝ブロック(注)をされて、びびりましたね。なんでこんな事してくるんだろう、って(笑)。
――そうなんですか。あと、この「大学スポーツについてどう考えていますか」の質問なんですけど、すごくいい答えですね。
いや、これすごく悩んだんですよね(笑)。去年が、学業の方が疎かになってしまい、悪いなぁって思ったんで。成績表が親のところに送られるじゃないですか? でも、怒られるのが怖かったんで先に言っておいたんですよね(笑)。学費を払ってもらって学校を行かせてくれているのは、とてもありがたいことだな、って思います。
――アメフトをやっていることに対して、家族が唐木選手に言ってくることはありますか?
「ケガだけはしないように」って言ってますね。たまに試合を観に来てくれますね。でも、昔からお母さんが来るといいんですけど、お父さんが来るとイマイチ駄目なんですよ(笑)。野球に限って言うと、ですけどね。
――唐木選手の今年の目標はなんですか?
消極的にとられるかもしれないですけど、とりあえずケガしないことですね。ケガさえなければ、チャンスはあると思うので。あとは日本一に繋がるプレーをしていきたいですね。インターセプトでも何でも、大事なところでちゃんと出来るようになりたいですね。そのためにはケガをしない、ということなんですけど。
――そういえば、「ファンの方へ一言」の質問で「一緒に甲子園で紺碧を歌いましょう」とありましたけど、紺碧が好きなんですか?
紺碧好きですねー。歌うと気持ちが盛り上がるんですよ。試合前にロッカールームで歌うんですよ。部屋を暗くして、監督が「こんぺきー」って言って、それでみんなで歌うんですよ。速いテンポで。それが結構好きなんですよ。 気持ちが盛り上がるんで。
――そうなんですか。いや、ぜひ甲子園で歌いたいですよね。
甲子園で 勝つと紺碧の空が歌えるんですよね。まぁ、甲子園で勝つぞ、という目標ですね。ファンの方々と一緒にがんばりたいな、と思います。
――最後に、早慶戦の意気込みを聞かせてください。
早慶戦ということで、とにかく負けちゃいけない試合と思ってます。でも、そういうことにとらわれるんじゃなくて、僕はまだ2年なので、思いっきりプレーをしたいと思います。何かしらの結果を残したいですね。
甲子園で紺碧の空を歌いたいと語る唐木選手。その思い切りの良さでチームに活力を与え、また、チームを勝利に導くビッグプレーを見せてもらいたいものだ。今シーズン、BIGBEARSの背番号12に要注目である (注):寝ブロック…相手の足元をすくおうと、足元にめがけて倒れこみながらブロックするプレーのこと。
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