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――さて、米式蹴球部のマネージャーとして過ごしたこの4年間を自己採点すると何点くらいですか?
三瓶: いやぁ、低いなぁ。
横山: 低いよね、自己採点すると。
三瓶: 勝って終われないと、ねぇ。
横山: やっぱり勝たないと評価されないですからね、マネージャーも。
――そこを敢えて評価すると。
三瓶: 終わってみて、もうちょっと出来たかなと思うんですよね。負けて終わったから尚更なんですけど。低い評価ではあるよね。
横山: 低いよね。でもこうして4年間幸せに思い出せるから、及第点、60点くらいかな。ぎりぎりの。
三瓶: 50点じゃちょっと寂しいよね(笑)。
横山: 及第点くらいがいろいろ思い出話に花が咲くよね。
三瓶: まぁ、結構低いよね。
――ちょっと厳しいですね。
三瓶: でも、そうさせる4年間でした。なんかこう、自分に厳しくしてきたというか。
横山: たぶんもっと時間が経てば「ほんと頑張ったよね」って話が出来ると思うんですけど(笑)。ほんと、あれ以上無理だよね、みたいな感じで(笑)。今はまだ。
――チームに残るマネージャーの方にメッセージはありますか?
横山: 私は上の人たちが抜けてしまうのがすごく不安だったんですけど、それでも何とか1年間やってこれたんで。ほんとにみんな、一人前のマネージャーになってプレーオフまで頑張って欲しいなと思いますね。
三瓶: 胸を張って仕事をしてもらいたいですね。裏方だけどあなたたちのやっている事はすごいことなんで、誇りを持ってやって欲しいです。それだけプレッシャーのある仕事ではあるんですけど。
――結果が数字に出ないだけに。
三瓶: そうですそうです。バロメーターがないだけに、自分でそういう気持ちを持ち続けるのは難しいですけど、頑張ってほしいですね。
――それでは最後の質問です。今一番やりたいこと、残り少ない学生生活でこれだけはやりたい、ということはありますか?
横山: 学生生活ということでは無いんですけど、私の場合ずっと親元を離れて暮らしていて、ここ1年ほど地元に帰ってないんで、ゆっくり帰って両親なり祖父母なり地元の友達なりと会いたいですね。なんかこう、少しは錦を飾って帰れる感じですかね。
三瓶: そうかもね。
横山: 変わったね、ってちょっと言われたいですね(笑)。
三瓶: ああ、そうだね。言われそうだね。
――自分の中で変わったという意識はあります?
横山: ありますね。高校の友達は私が部活に入ったこと自体がびっくりしてましたね。「麻衣が週6で部活!」みたいな(笑)。すごい言われましたね。大学の友達はそれが当たり前だと思ってくれているみたいですけど、高校の友達はそうですね。
――三瓶さんはどんな事をやりたいですか?
三瓶: 趣味とか旅行とか…。でも、部活に比べてどれもいつでも出来るかな、って思っちゃうんで。まぁ、旅行とか、趣味、今までは「趣味…米式蹴球部」みたいなところがあったんで、、ゆっくりしたいですね。
横山: まだこうゆっくりすることに罪悪感を感じるよね。
三瓶: あるよね。
横山: まだ慣れないんですよ、ゆっくりすることに(笑)。
「数字で評価のされない」「やって当たり前」。このインタビューの最中、ふたりの口からはマネージャーの仕事の大変さをうかがわせる言葉が多く聞かれた。しかし、その口調や表情からは、途中で負けはしたけれど、4年というとても長い時間の中でものすごく大きな仕事をしたんだという達成感、充実感がひしひしと感じられたインタビューであった。
ふたりはこれから、グラウンドを離れ、スタンドから米式蹴球部を応援することとなる。彼女たちの目に、これからの米式蹴球部はどう映るのだろう。ひとつ分かることは、ふたりの教え子である後輩のマネージャーたちがピッチを所狭しと走り回っている姿は間違いなく映っていることだろう。
特集
米式蹴球部特集「挑戦者たち〜THE GREAT CHALLENGE〜」
関連URL
早大米式蹴球部公式サイト
関東学生アメリカンフットボール連盟
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