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[男子バレーボール部] 全日本インカレへ向けて!! 男子バレーボール部特集

男子バレーボール部 インカレ総括


藤森圭
大同工業大戦でリベロに抜擢された藤森圭

 秋季リーグでは思うような成績を収めることができずに苦汁を舐めた早稲田大学。全日本インカレでは雪辱を晴らすことが期待された。今大会が4年生にとって最後の大会であったため、チームの思い入れは予想以上のものだった。それが、マイナス方向へと働いてしまったことが、皮肉にも結果というかたちで表れてしまったのである。

 予選リーグ、信州短期大学からあっさりと勝利をものにした早稲田は、決勝トーナメントはシード校として、2回戦からの戦いとなった。相手の大同工業大に対して、自分たちから積極的に攻撃を仕掛けることが出来ず、相手のバレーを受ける形となり、序盤はすこし手こずってしまう。しかし、2セット目以降、次第に早稲田らしい繋ぐバレーを展開していく。この試合では、1年生として中心的な役割を担ったセッター・北沢浩(スポ1)、リベロ・藤森圭(スポ1)の素早い動きが、チームの嫌な流れを変えていった。また、センター・加賀龍哉(人4)、中島敬介(スポ2) も相手のスパイクを上手くきっていくことができ、ストレート勝ちという結果に繋げた。しかし、北沢は「1年生として期待されて入れられているわけだから、逆にプレッシャーがあった」と結果に反して、自分の中では「思い切りのいいプレイ」が出来ていなかったと語る。

国士舘戦
国士舘戦。ブロックアウトを狙われ
早稲田の攻撃のリズムが乱れていく

 3回戦の国士舘戦では、早稲田の悪い部分が露呈することとなる。第1セットは随所にセッター・北沢のトスを基点とした攻撃から相手を圧倒するものの、第2セットに入ると国士館のブロックアウトを狙った攻撃から早稲田は動揺し、攻撃に勢いを欠いていき、第2セットを落としてしまう。第3、4セットは困難の末ものにし3−1で勝利をものにしたが、試合中の選手間には噛み合いは見られず何かわだかまりのようなものが感じられた。連戦で次の4回戦の愛知学院大との試合に臨むため、この悪いムードを引きずってしまうことが心配された。

 その愛知学院大戦。第1セットから安定したプレイを持ち味とする柴小屋康行(スポ1)の調子があがらない。能力では圧倒的に勝る早稲田であるものの、チームがばらばらな状態であるのは誰の目にも明らかだった。アタッカーとしてインカレではチームの核となった前田和樹(人3)にも思い切りの良さが見られなかった。「カットもびびりながらやってたし、サーブの調子も悪かった。トーナメントなので負けられない(プレッシャー)ということもあって」。同様に藤森亮介(人3)も「噛み合わないのは、まとめる人がいなかったから。全員が全員で駄目だから、流れが変わらない。向こうが押してくるのに対して、こっちが受けるばっかりで」とチームの状態の悪さを話した。結果として、なにもできないままストレート負けに終わってしまった。ここでの負けというのは、選手皆が口をそろえて語るように「ありえない負け」であったのかもしれない。秋季リーグで敗北を喫した中央、東海、筑波との強豪との対戦を前にして、全日本インカレ終了となってしまったのである。4年生にとって本当に悔いの残るものとなってしまった。

新キャプテンの藤森選手
来期のキャプテン、藤森亮介

 来年以降は、キャプテンとして藤森(亮)、副キャプテンとして前田がチームを引っ張っていく事となった。藤森(亮)は「去年と同じことやっていても、何も代わらない。リベロなので点数は取れないから、大事なところで決めろって言ってもなんにもできないし、レシーブだって飛んでくるかわからない。でも、みんながうまくできないときに、自分のプレイを気持ちよくさせてあげるようにしていきたい」。来年からキャプテンとしての活躍が期待される藤森(亮)からは自分が中心となって纏め上げていくのだという強い思いから、来季への期待を覗かせた。セッターとして1年生ながらチームの司令塔的役割を果たした北沢に関しても「来年に向けては、今年1年を経験して大学のレベルがわかったので、それを理解しつつ、自分はどうやったらチームに貢献できるのかを考えてやっていきたい」チームへ貢献したい気持ちは誰もが持っている。それをキャプテンが中心となって、それぞれが自分なりの持ち味を発揮できるように、精神的な面からもチームを纏め上げ、「噛み合わない」バレーを「噛み合う」バレーへと方向づけしていってほしい。来年以降のチームの躍進を願いたい。

 

(TEXT、PHOTO=村山裕太)

 


 
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