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[男子バレーボール部] 全日本インカレへ向けて!! 男子バレーボール部特集

男子バレーボール部 前期総括


筑波の高い壁が立ちはだかった
筑波大学の高い壁が立ちはだかった。

  昨年の不本意な結果を払拭し、新生早稲田を見せ付けるべく練習に励み臨んだ春季リーグ。第1週目(4月10、11日)は、昨年の覇者東海大学と、優勝杯の奪還に燃える筑波大学との対戦。どちらも、序盤の勢いに乗じ何とか1セットを取るものの、最後まで続かず両試合共に、1−3で敗れてしまった。結果論ではあるが、この週は、新入生の健闘やコンビの通用といった収穫と、開幕2連敗という屈辱があり、春季リーグを戦っていくモチベーションがより高められた良い起点ともいえる。第2週目(4月17、18日)は中央大学との連敗スタート同士の対戦となった。どのセットも、20点直前まで均衡した展開となったが、終盤のピンチサーバーの起用やブロックでリズムを掴み、昨年の9月20日以来の約半年ぶりの勝利を収めた。そして、18日は不戦勝で2勝2敗となり、優勝へ向け良い形で予選リーグの後半戦を迎えることとなった。

  第3週目(4月24、25日)は、まず順天堂大学との対戦。第1、2セットは、終盤までリードされる苦しい展開であったが、4年生が底力を見せどちらも逆転でセットを奪った。第3セットは思い通りに攻撃を展開し、見事にストレートで勝利した。続く、法政大学戦は、先にセットを先取するものの、相手のペースに持ち込まれミスを連発し、そのままセットを連取され、逃げ切られるかのように思われた。しかし、第4セット、途中出場の選手が目覚しい活躍を見せ、チームを盛り上げるとこのセットを取り、フルセットとした。第5セットは、両者譲らずデュースとなったが、最後まで全員で繋いだ早稲田が接戦を制した。この2試合は、勝ちにいく気持ちが終盤の集中力によく表れた。第4週目(5月8、9日)は予選リーグ最終戦の亜細亜大学との対戦。予選リーグの最終戦で、互いに決勝リーグの順位に大きく影響するだけに白熱した試合展開となった。結果は、第3、5セットの終盤での集中力が光り、フルセットで勝利した。敵地の亜細亜大学体育館での試合という悪条件にもかかわらず、最後まで粘り強く戦い抜いたことを評価したい。

敵地で勝利した亜細亜大学戦
敵地で勝利した亜細亜大学戦。

  決勝リーグの初戦は、雪辱戦となる東海大学との対戦。序盤は動きが硬く、一方的に攻め込まれ、中盤以降はコンビを多用し対抗するも、相手の強烈なサーブやブロックに太刀打ちできず、そのままストレートで敗れてしまった。この時点で、優勝の可能性を失ってしまった。第5週目(5月15、16日)の最終週は、首位の筑波大学との対戦。終始、相手のサーブや速い攻撃を攻略できないまま、2セットを連取されてしまう。第3セットは、レシーブが安定し粘りを見せ均衡したものの、最後は威力あるスパイクに振り切られてしまった。この試合は、優勝のかかったチームか否かのモチベーションの差を、無意識のうちに露呈してしまっていたといえるのかもしれない。最終戦は、3位決定戦ともいえる法政大学との対戦。取られては取り返すという展開で、またしてもフルセットでデュースの接戦となり、先にマッチポイントを奪うものの決めきれず、最後は自滅という形で惜敗してしまった。この試合は、2セットを取った時点で、セット率の差で早稲田の3位が決定していたために、詰めが甘くなったのかもしれない。

  春季リーグは、個人賞を獲得する選手がいない中で3位という結果を残したのは、選手が一丸となり戦ったものと評価できる。窮地に追い込まれても流されない強さが、予選リーグでは随所に見られた。しかし、決勝リーグでは2強と呼ばれる筑波・東海に圧倒され、最後の法政戦も取りこぼしてしまうという反省材料の多い試合となってしまった。昨年の悔しさから、4年生がチームの方向性を一方に向けようという強い意思のあったお陰で、ここまでの成績が残せたと考えられる。3位という結果には満足せず、これからは、さらに各自が目的意識を持ち練習に励むことを誓った春季リーグであった。

閉会式
閉会式。

 春季リーグでの課題を修正し、上位進出を狙った東日本インカレ。初日は、創価大学(関東6部6位)との対戦。初戦という硬さもなく、リラックスしながら伸び伸びとしたプレーを見せ全員出場もし、難なく勝利した。2日目の1試合目は、武蔵大学(関東4部6位)との対戦。序盤から、勢いよく攻め込み相手を圧倒した。2試合目は、2部に昇格したばかりの駒沢大学(関東2部7位)との対戦。早々と攻撃陣が機能し、相手が波に乗る前に攻め込み勝利した。3日目は、ベスト4をかけ中央大学(1部6位)との対戦。第1、2セットは、エースの活躍や相手ミスに乗じ連取した。しかし、相手の守備が堅くなった第3、4セットは常に追いかける展開でリズムを掴めずセットを取り返されてしまう。これまでの展開をリセットし、気持ちを切り替えて第5セットに臨んだが、最後まで攻めきれずに3セットを連取されるという形でまさかの敗北を喫してしまった。春季リーグで勝利していた相手だけに、2セットを取った時点で気持ちに余裕ができてしまったのかもしれない。新たな課題として、悪い流れを全員で修正できる精神的な強さが求められた試合であった。

 

TEXT=弘津知樹(早稲田大学バレーボール部副務)、PHOTO=バレーボール部提供

 


 
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