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[米式蹴球部特集] 栄光への軌跡

リレー人物紹介其の七:#21 DB香坂一太朗


 リレーインタビューの最終走者は、ディフェンスの最後の砦であるDB(ディフェンスバック)で活躍する最高学年の香坂一太朗選手。「勝たなければ意味がない」と語り、自身にもチームにも厳しい視線を投げかける、今季のビッグベアーズになくてはならない存在だ。


 

香坂一太朗選手。

――高校生の時からアメフトをやられていましたが、なぜアメフトを?
 高校っていうと青春時代じゃないですか!小さい頃から空手をやっていたので、空手部に入ろうかなと思っていたのですけれど、青春といえば団体競技かなと(笑)。アメフトはうちの高校(早大高等学院)ではわりとメジャーな部だったのですよ。野球はいきなり高校で始めてもできないし、サッカーは流行に乗ったみたいでなんか嫌(笑)。それで、アメフトにしました。

――はじめアメフトのルールは難しくはありませんでしたか?
 2年くらいずっとルール分からないでやってましたね。1年間は絶対分かってなかったと思います。とりあえず「タックル!」みたいな(笑)。

――ポジションはずっとDBなのですか?
 ポジションはずっとDBです。僕は体が小さいので、選べるポジションが限られてくるんですよ。


 

ディフェンスで勝ったのが1番嬉しかったという香坂。

――アメフトをやっていて一番楽しい瞬間はいつでしたか。
 楽しいというか一番納得がいったのが、昨年の日体大戦ですね。7-3で勝ったのですけれど、ディフェンスが頑張って、頑張って勝った試合でしたから、僕もディフェンスの人間なのですごく嬉しかったです。(アメフトを)やっていて良かったなと思いました。

――春のオープン戦はいかがでしたか?
 駄目でしたね。1番良かったなと思うのは、唯一「自分たちが弱いこと」を意識できたことです。やはり去年までのチームというのは上級生が試合に出ていて経験があって、チームでどこか甘えていた部分があったのですよ、「あいつがやってくれる」っていう。でもチームが若返って頼れる人間がいなくて、「自分がやらないと勝てないんだよ」っていうのが分かったのが1番大きなことですね。

――今季はラストシーズンですが、やはり4年生になると意識も変わったりするのですか。
 4年生までの過ごし方によると思いますね。下級生の頃からチームのことを考えている人は、上級生になってもあまり変わらないけれど。今の4年生は「上が、上が」っていう感じできたので、4年になってから変わったと思いますよ。以前OBの方に言われたのですが、「その年のチームの成績は、その年になった時に8割決まっている」って。この言葉は、ズシっときましたね。


 

 

――秋季リーグも始まりましたが、2戦終えて手ごたえはありましたか?
 個人的には全く満足できていません。ディフェンスも思ったとおり厳しい試合でした。これからも強い相手が続きますので、ミスのないチームに仕上げていきます。あとは「絶対勝つんだ」っていう気合ですね。

――それでは最後に個人的な目標があれば教えて下さい。
 個人的な目標はないんですよ。自分が精一杯努力することがもちろん前提にはありますが、自分よりも上手い選手がいて自分が試合に出れないとしても、チームが勝つならそれも構わないと思う。とにかく勝たないと意味がないんですよ。勝つためなら、何でも受け入れようと思っています。

 

 常に穏やかな口調で話す香坂選手だが、「勝つためなら何でも受け入れる」と言い切るチームの現状を厳しく評価する姿からは、勝負への強いこだわりが感じられた。日本一を目指すビッグベアーズ。チームに対する厳しい姿勢と勝利への強いこだわりこそが、この壮大にみえる夢への近道なのだろう。

 ※全7回に渡ってお送りしてまいりましたリレーインタビューは、今回で最終回です。ここまでお付き合いいただいたみなさま、ありがとうございました。

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(TEXT=近藤優美子、PHOTO=飯田隼人、米式蹴球部提供)
 


 
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