期待の一年生中川翔平(スポ1)が20節の駒澤戦でデビューを果たした。試合では持ち前のクロスを武器にチャンスを演出、これからの活躍に期待を覗かせた。今回はその中川に高校から大学への環境の変化のなかでの戸惑い、そこからの成長を語ってもらった。
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出身校 国見高校
スポーツ科学部1年 中川翔平選手
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――駒澤戦で初出場を果たしましたが、率直な感想というのは?
ずっとBチームのリーグの方で試合をしていたんですけど、リーグ戦が負けてAチームで練習することになってから、すぐに試合に出たんですよね。監督に明日の試合行くぞみたいに言われてかなり緊張していたんですけど、意外とやれたんでよかったです。
――AとBの違いというのは?
プレーの速さ、判断の速さ、身体能力とかAはぜんぜん違いますね。たまにAの練習に参加することはあったんですけど、そこで自分のプレーが出来なくて、Bチームでやっとけみたいな感じだったので。でも、最近トップの練習に慣れてきていまは普通にやれてますね。
――大学に入ってから他の一年生が活躍するという状況がありましたが、どのようなことを考えていましたか?
自信過剰じゃないですけど、あいつらができるから自分にできないことはないと思っていて、(試合では)絶対やれると思ってました。
――サイドにはかなりライバルがいると思いますが。
松本怜(スポ1)だったら速いとか、中島(健太(社学3))さんだったらドリブルがうまいとかあるんで自分は自分なりの特徴、たとえばクロスなどをチームのプラスとなるように使ってもらえればいいかなと思います。
――大学に入ってから、高校時代と比べてどのような面で変化がありましたか?
高校のときはかなり走ってたんで気づかなかったんですけど、大学に入って体重がめっちゃ増えましたね。それで入ってきた時から夏くらいまで全然減らなくて、ようやく夏あけてから動けるようになって。あと、大学は余裕あるんで自分で考えなきゃいけないなってところがありますね。高校のときはこれをやれみたいな感じで、決まりごととかもあったんですけど、いまは自由にやらしてくれて自分達の考えとかも尊重してくれているので。
――国見のチームメイトをどのように思いますか?
(渡邊)千真(スポ2)さんは本当いい人ですよ。あと兵藤(慎剛(スポ3))さんは中学校からずっと一緒ということもあって国見のなかでも一番尊敬していますね。早稲田の中では兵藤さんが一番うまいと思っているし、プレー面でも性格面でも尊敬しまくりですね。
――高校時代を通して一番学んだことは?
サッカーだけじゃなくて、人との関係とか学んだし、やっぱり謙虚さっすかね。国見だとふてくされたりしてたら終わっちゃうんで、なんでも真面目にやらないと駄目ですね。
――負けず嫌いらしいですが。
そうですね、(高校)一年のときはほんと走れなくて怒られてばかりだったんですけど、一年の時にあった新人戦とかインターハイに全然出れなくて、そのときに負けたくない気持ちが芽生えてきたんですかね。そこからはさらに一生懸命練習しました。
――高校最後の選手権での成績はベスト16でしたね。
小嶺先生が最後の年だったんでみんなで優勝しようと考えてたんですけど、負けてしまって申し訳なかったです。その時の選手権で選手宣誓やったんですけど、抽選で引かれたときほんとあせりましたよ。ほんとやばかったっす(笑)。
――小嶺先生の魅力というのは何ですか?
独特の教え方があると思うんですよね。自分は教えてもらって一番良かったと思っているし、サッカーだけじゃなくて人間的にも見てくれたのでよかったです。いまにもそれは繋がっています。
――それではこれからの目標を聞かせてください?
サッカーではいまがチャンスと思っているので、レギュラー奪って中心になって大学選抜にも選ばれたいですね。それでのちのちはプロに行きたいです。
――これからは高校時代のチームメイトとの対戦もありますが。
その試合は絶対燃えますね。絶対負けたくないっすもん。兵藤さんの代の先輩達と対戦できたらいいと思っています。
淡々とした語り口調が印象的であった中川。しかし、「自分は負けず嫌い」と言い切る彼のひとつひとつの言葉からは自信が感じられた。競争の激しいア式においてレギュラーを奪い、チームの中心となっていけるかは彼の努力次第。国見で培った「謙虚さ」を忘れずに自分の個性というものをさらに伸ばしていって欲しい。
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