前年の後期リーグ、出場した試合はほとんど途中出場ながらもピッチでは決定的な仕事を披露し1部リーグ昇格の立役者となった島村毅(スポ3)。彼のボールへの嗅覚はア式でも随一。また早稲田実業出身の生え抜き選手であるということも彼の魅力である。今回のインタビューではそんな島村の素顔に迫ってみた。
――前期リーグを終了した時点で3位という結果に対してはどう思いますか?
個人的には上位2チーム(流通経済大(勝ち点27)、駒沢大(勝ち点26)、早稲田大(勝ち点18))と差をつけられ過ぎたかなって思っています。あと1ゲームでも2ゲームでも差を詰められていればもっと後期で楽に戦えたんですけど…。後期はもう負けられないんで気持ちを切り替えて1試合1試合勝っていきたいです。
――ご自身の活躍については?
途中出場が多かったんですが、去年ほどは点を取れなくて。出た試合が多かった分、個人的にはもっと点を取れればよかったですね。
――コンディション的にはどうですか?
ずっとマックスです(笑)。
――それでは途中出場が多いという意味でベンチで心掛けていることは?
監督からも途中で入るときは点取ってこいって言われるんですけど、自分でも入ったらどのようにシュート打つかはずっとイメージしていますよ。それとチームとしては大差では勝つなよとはちょっと思っています、実は(笑)。
――自分の持ち味はなんだと思いますか?
ゴール前でこぼれ球とかルーズボールを予測して狙っていけるところですかね。
――ずっとFWをやっているんですか?
いや、FWはじめたのは中3ぐらいからですね。それまで中盤やっていたんですけど、引き続き高校でもFWで1年からずっと上のチームで試合に出続けて、だんだんと点を取れるようになったんです。で、気づいたらフォワードでした(笑)。
――前年の後期リーグは目覚しい活躍が光りましたね?
あの時はほんとに切羽詰まってた状況でした。去年は絶対的な存在として矢島(卓郎(現清水エスパルス))さんとかがいたんで。でも、卒業する前になんとかスタメンを奪えたらなっていつも考えていました。
――学ぶものはありましたか?
そうですね、確かに学ぶものはあるけど、矢島さんみたいにうまい人は自分のプレーっていうのを持っているので。というかFWっていうのは個々があって自分の持ち味で勝負したいっていうのがあります。
――ここ3試合スタメンで出場していますがスタメンでのプレーで意識することは?
途中からだとリスクをしょってでも点を取りにいけるんですけど、スタメンで出るとゲームの流れをちゃんと意識してやらないといけないんですよ。だから、まずスタメンで出ることに慣れてからリスクしょってでも点を取りにいけるようになれればなって。それ以外にも後半から出ると自分にボール集めてくれるんですけど、先発だとみんなで相手の弱点探しながら攻めていく感じなんでやっぱそこまで自分を出せないですね。(渡邊)千真(スポ2)と組むことが多いんですけど、二人とも足元で収まるタイプだから自分としてはもっと裏を狙う動きとか二人のバランスを考えていければなって。
――背番号から1年生のときから18番ですがなにかこだわりがあるんですか?
こだわりということはないんですけど個人的には気に入ってますね。もうここまできたらいかに調子がよかろうともどんな番号が来ようとも最後まで18で行きたいなって思っています。
――もし来年11をつけてくれって言われたらどうしますか?
まっ、たぶんつけますけど(笑)。
――個人的に早慶戦の思い出は?
1年のときに途中出場で点を取ったんですけど、あの時が自分のピークだと思いましたね(笑)。お客さんがたくさんいたし、回りから期待されて獲れましたからね。あの時はまだ若くてノッてたんで。
――慶應にたいしてどのようなイメージを持っていますか?
僕らはそこまででもないですけど、慶應は早稲田をすげー意識しているなっていうのがあって。あくまでも全部の(試合の)中のひとつですから。
――それでは早慶戦での意気込みを。
大差で勝ちたいっすね(笑)。1年のときはうちらが3部で慶應が上のカテゴリーだったんですけど、ついに上に行ったんで。圧倒的勝利でもう敵じゃないぞっていうのを見せつけたいですね。なんだかんだ雰囲気悪くて点入んなくても3−0で勝ちたいです。
――個人的には何点を目標に?
目指せ1点ですね。欲張ったら点取れないんで。点取った後は2点、3点は目指しますけど。とにかく点を取れるように頑張ります!
島村は入学当初からスーパーサブという難しい役割を任されるなか、監督や周囲の期待に応えるかたちで常に結果を残してきた。その活躍は「自分の持ち味で勝負したい」という言葉のなかに凝縮されている。誰よりも自分のプレースタイルを熟知した島村は早慶戦でもその抜群の得点感覚で得点を奪ってくれるに違いない。
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