「キャプテンになってから喜怒哀楽を倍になった」と語った松永バレー部選手

――まず、キャプテンはそれぞれどのようにして決めているのですか？
岩隈隆士バスケットボール部主将（以下岩隈）: 学年で話し合って誰かを決めて、それを監督やOBに発表して、承認を得たら決まります。
松永健太バレーボール部主将（以下松永）: うちは引退する先輩たちと、監督、OBが話し合って決めます。やりたくなくてもやらなきゃいけないんです（笑）。いややりたくないわけじゃないんだけど、しんどいよね。やっぱり責任も伝統もあるから。
岩隈: 責任は感じるよね、しっかりやらなくちゃいけないというプレッシャーは。なった時は自信があったんですけど、（実際やってみて）今になってみると、いろいろと問題はあるので難しいです。

――中学や高校でもキャプテンをやっていたんですか？
岩隈: オレは小中高全部キャプテンをやってました。
松永: 僕も中学、高校、あと選抜でもやってました。

――今までやっていたからこそ責任を感じるということですか？
岩隈: でも、大学は違いますね。高校の時とプレッシャーが。
松永: 違うね。
岩隈: やっぱりOBが練習や試合を見に来たりするので。
松永: あと、何が違うって中高は絶対的な監督がいて、キャプテンだけど指令を出すのは監督だった。大学になると自分が監督の役割をしなければならないし、しかもみんなもう大人で我があって、キャプテンがどうこう言っても聞かない奴もいる。うちはメニューも自分で決めてるんで、大変なことが多いです。
岩隈: うちはバレー部に比べるとしっかりした監督がいるからね。メニューも決めてくれるし。
松永: （監督は）会社員だからね。平日これないから普段は監督もコーチもいないわけで、だらけていたら自分が言わないといけないし、自分がだらけてもいけない。

	「自分の調子よりもチームの結果が大事」という岩隈バスケ部主将

――自分のどういったところがキャプテンに向いてると思いますか？
岩隈: 僕は妥協した練習をしたくないというのがあって、やっぱり勝つためには練習は絶対大切だと思っています。だから、時々集中力を欠いたプレーヤーがいる時には、自然と注意をしていたんです。そういった面が周りから評価されたのかなと思っています。
松永: 下級生のときから試合に出ることができて、ある程度前のキャプテンの辛さを知っていたからかな。試合出てなかった人が、自分の代になって出るようになって、（さらに）キャプテンもやれってなると責任が重いし、自分のプレーができなくなる。自分のプレーができて、尚且つチームをまとめる事ができなきゃいけないからね。

――キャプテンになって変わったことはありますか？
岩隈: ウェイト（トレーニング）やシューティングのような一人の練習を増やすようになりました。全体練習では、周りに指示や注意をするから、自分のプレーに集中する時間が少なくなっている感じがするんです。だから、（全体） 練習より早く来て、一人の練習をするようになりましたね。
松永: プレーに対して妥協をしなくなった、個人でもチームでも。納得いかなかったら徹底的にやってる。自分に注意をしてくれる人がいなくなったからね。

――プレー以外で変わったことはありますか？
松永: 金がなくなるよね（笑）。
岩隈: そうだね（笑）。
松永: 後輩が調子悪い時に「飯でも食いいくか？」みたいな感じでね。
岩隈: たまに練習に来なくなったりする子がいるんです。色々もめたりして。その時に後輩のとこにいって話したりして。時間もなくなるよね。
松永: でも、その分やりがいはある。春リーグではそれなりの成果が出て（ベスト4）、厳しい試合も勝てたら、喜びは今までと全然違った。東日本インカレでベスト8で負けたら悔しさも全然違った。喜怒哀楽が倍に感じるようになった。
岩隈: 僕は（チームの）結果に対して喜びを感じるようになった。僕らは早慶戦に標準合わせて練習してきて、試合で（自分の）調子が悪くて活躍できなかったんですけど、チームが勝ったことがうれしかったんです。今までだと自分が駄目だったら勝っても全然うれしくなかったんですけど、今は（いつでも）チームのために何かができたと思えるから。

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