WasedaWillWin.com
 


  

 特集第4回目には、新人選手権優勝、ユニバーシアード競技大会団体準優勝、全日本選手権で福原愛(スポ2)選手とのコンビで優勝するなどの偉業で、1年目にして卓球部に次々と伝説を創った照井萌美(教育2)選手が満を持しての登場。トップアスリートとしては勿論、19歳の大学生としての姿も垣間見せてくれた。1時間に渡って取材に応えて頂いた模様をお届けします。





 
照井萌美選手 プロフィール
教育学部2年
秀光中等教育学校出身

インターハイ 団体優勝(3連覇)
世界ジュニア大会 団体準優勝、複3位
関東学生新人選手権 単優勝
ユニバーシアード競技大会 団体準優勝、単・女子複・混合複ベスト8
インカレ 単ベスト8
全日本選手権 複優勝、単4位

――大学に入っての1年目はどうでしたか?
 なんかうまく行き過ぎたな、という感じですね(笑)。私、6年間同じ環境で育って卓球をやってきたんですけど、(大学に入学してから)今までと環境がガラッと変わって。早稲田は勉強も忙しいっていうのは、入る前から聞いていたんですが、(両立は)結構大変でした。(授業の)合間に練習をしなきゃいけないから、すごく大変で。でも今振り返って、その中でよく成績が出たなと思いますね。私、学際コースが新設されてできた複合文化学科なんです。新しい学科だから、上に誰もいなくて。先生も授業も今までにないから、分からないじゃないですか。マイルも見れない、みたいな(笑)。

――単位の方は?
 まぁまぁでした。1個だけ落としたんですけど、落としたものが痛いんですよ。複合文化学科では3年まで語学をやるのですが、それを落としちゃったんです。ドイツ語なんですけど。私は4年までやらなきゃいけなくなったので、もう後がない!みたいな。何かもうすごく難しい学科で、第二外国語に力を入れてるんですよ。「神」って言われてる教授のはずだったのに、「え〜」って感じです。来年からこの授業だけちょっと真面目に受けます(笑)。

――クラスなどは?
 クラスは結構仲が良いかもしれません。他の卓球部の人と一緒に授業が取れないので、学科の子とすごい仲良くなります。そういう面は良かったかもしれませんね。部の中でも、学校の人と全然関わらない人とかもいるんで。関わらずにできちゃうんです。そういうのでもいいと思うんですけど、やっぱり折角こうやっていっぱい人がいる中で会えたんだから、学科の人たちとも仲良くしたいです。

――高校との違いは感じますか?
 すっごく感じますね。自己責任という部分がすごく大きいです。高校までは、卓球面でも他の面でも管理されている部分が大きくて。寮だったので、共同生活でしたし。練習もメニューを先生が決めて、すごくキツかったり。勝たなきゃいけない、というのが徹底していました。大学に入ったらもう、学業との両立など、本当に自分の責任でやらなくてはいけないし。練習も早稲田は結構自由な感じで、沢山練習する人や、勉強が忙しい人もいて、マイペースにやってるんで。そういう中でやっていくのは、自分の考えや行動が重要だなと思いました。そういうところが違いますよね。最初は大変だなと思いましたね。私実家から通ってるんですが、朝も早いし、満員電車にも乗らなきゃいけないし…。練習して、急いで着替えて勉強して、っていうのも今までなかったから。遅い時は、7限まで授業がありました。卓球の調子が悪いとかはなかったんですけど、慣れるまでに疲れちゃって。肌も荒れちゃって。後期には慣れ始めて、余裕もでてきました。ゆるんで単位落としちゃいましたけど(笑)。

――ユニバーシアードはどうでしたか?
 楽しかったです。今まで対戦したことのある人もいましたけれど、強いレベルの人が各国から出てくるじゃないですか。どの位勝てるのかな?と思ってました。日本チームの雰囲気がすごく良かったです。外国の選手との交流も少しあって楽しかったです。現地の人たちとも。タイの人は人柄が良いというか、とても親切な感じがしました。観光は…あまり行かなかったです。タイは思ったよりは暑くなかったです。試合会場は冷房がガンガンに効いているので、むしろ寒いかなみたいな。それはちょっと言い過ぎかもしれないですけど(笑)。


 
とにかく驚いたと言う、全日本選手権ダブルス優勝。

――試合結果は納得がいくものでしたか?
 そうですね…。私は(ベスト)8が多かった気がします。シングルスもダブルスも8で。やっぱり団体戦でメダルを取れたのは大きいです。福岡(春菜・中国電力、北京五輪代表)さんの力を借りてですけど。欲を言えばあと1つ取りたかったですけど、まぁそれは仕方ないかな、という感じです。納得はいってます。

――全日本で優勝した時は?
  まさか優勝するとは全く思っていなかったです。1回戦で負けるんじゃないかと本当に思ってたので。下手すりゃ予選で負けるんじゃないか、という感じだったんですけど。いやぁ…優勝は全く考えてなかったですね。まぁ8入って、前に優勝した(平成17年度)十六銀行の高橋(現・田勢美貴江)さん達に勝った時とか、その後3連覇しているペアと戦って勝った辺りから「おっ?」とは思いました。でもまさか優勝するとは思いませんでしたし。まぁ自分たちがやりにくくないペアが勝ち上がってきてくれたっていうのも、運を味方につけた感じですね。

――テレビでもとても驚いている姿が映っていました。
 もうほんとにそんな感じだったんですよ!!全然意識してなくて。だから、多分誰もが予想外。びっくりですよね(笑)。

――優勝してから何か変わりましたか?
  その日は、周りの人がいっぱいお祝いのメールや電話をくれました。でもその時携帯の電源がなくなっちゃってたんです。だからすぐに返せなくて、家に着いてから全部返しました。でも別に周りが変わったことも、自分の中であまり大きな変化もないです。でもダブルスが上手くなったかもしれない、とは思います。

――優勝したことで、キープしなくてはという焦りは生まれなかった?
 あー…ないですね。「もう優勝できないだろうな、最初で最後かな」と思っているんで、今はないですね。

 

1/3

 

(TEXT=田辺里奈、PHOTO=池田恩、田辺里奈 )

 

 


 
WasedaWillWin.com HOMEへもどる