(前のページより)
――照井さんはどのような性格ですか?
中高の時から、第一印象は怖くてキツそうってよく言われますね。だから、第一印象と喋った感じが若干違うかも。そう思ってる人が、知ってる人と喋ってる私を見ると「へ?」みたいな。知り合い相手だとすごいハッチャカメッチャカやってますね。結構誰とでも喋れる。怖く見られるから、自分から話しかけないと向こうからは来ない、っていう雰囲気が伝わってくるので、喋りかけようと意識しているっていうのはあります。本当に初対面って人以外は、結構自然に喋れます。
――好きな言葉は?
うーん難しいですね。努力とか…嫌いですね(笑)。いや、嫌いじゃないんですけど、どっちかと言うとできないタイプなんで。好きな言葉というか大切にしてるのは「人との出会い」ですね。早稲田に入ってから今まで、卓球を通して色んな出会いがあって。人とだったり、物だったり、土地とだったり。そういうので自分は成長してきたかなっていうのがあるんで。
――具体的に、出会ったこととは?
色んなことですけど、例えば大学の学科の友達とか。一般で入ってきてるからすごい頭のいい人たちじゃないですか。感じるんですね、そういうのって結構。そういう人たちと出会うのってあんまりなかったから。高校の時も勿論ありましたけど、早稲田に入って、勉強を頑張って高いモチベーションで入ってきた子とか話したりすると、全然違う価値観が生まれます。あとやっぱり、早稲田の卓球部に入らないと出会えなかった人もいますし。早稲田はOB、OGが卓球部を大事にするので、そういう人たちとの出会いも他の大学だったらこんなになかったと思いますね。
――好きな食べ物は?
お寿司とか好きです。昔は、お肉とか好きじゃないですか。お肉お肉お肉…って。でもある年齢を超えてから、肉が重い…って(笑)。私、胃腸があまり強くないタイプなんで、お昼に天丼とかカツ丼を食べると、美味しいんだけど、練習がしんどくなります。夜に食べるならいいんですけど。魚とか、お寿司とかの方がいいかなって思うようになりました。でも基本何でも食べますよ。あんまり嫌いな物はないです。
――尊敬している人は?
誰、っていうのはないですね。身近な人だったりとか、関わったことない人でも、尊敬する部分っていうのは絶対あるので、そういう人の「ここすごいな」というのに魅力を感じます。強いて言えば両親。上手く言った(笑)。
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身振り手振りを加え、笑顔でハキハキと話す魅力的な大学2年生。
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――スランプはなかった?
モチベーションが下がったり上がったりというのはありました。12月の全日本選抜、あの時の調子は最低でしたね。全然勝てなくて、トーナメントにも上がれなくて。出てる人も全日学ベスト16以上の人で。大きなスランプはなかったんですけど、試合に対するモチベーションによって、成績が良い時と悪い時がありましたね。その試合は、自分で全然納得いく試合じゃなくて。まぁ、最悪でした。
――1年間で成長したことは?
考え方です。自分でやっていかなきゃいけないから、物事に対する考え方が広くなった。色んな視野を持てるようになって、今まで関わったことのない人とも出会ったりして。やっぱり中高とずっと同じなかでやってると、狭まるじゃないですか。違う環境に移ってからは、学校の子とか、新しい部活の人とか、他の卓球部の方とか。あと…記者の方とか(笑)。
色んな人と関わることがこの1年で増えたので、色んな考え方を持てました。早稲田に入って良かったです。
――今後どのような学生生活を送りたいですか?
あと3年…4年かも分からないですけど(笑)、後悔しないように楽しい生活を送りたいですね。やりたいことをやった方がいいかな、って思います。卒業したら、学生の時と違って制限されてしまうと思うので、やっぱりやりたいことは融通がきく今のうちに…!卓球は勿論なんですけど、卓球以外のこともやりたいですね。
――将来は?
卒業してから卓球を続けるかどうかとかは、今の時点ではまだ分からないです。まだ私、入学したばっかだと思ってるんで(笑)。卓球を続けてても続けてなくても、海外に行きたいんです。中高で色々な所に海外遠征で行かせてもらったんです。ヨーロッパやカナダなど。外国の人と友達にもなりました。高校の時にずっと留学したいと思ってたんですけど、私の置かれている状況では無理だったので。やっぱり卓球をしなくてはいけない、という感じで。だから将来は卓球で海外に行ってもいいですし、卓球を辞めてからでもいいので、形はどうであれ海外で暮らしたいです。日本じゃないところに住んでみたいな、と。この間スウェーデンに行ったんですけど、町並みがお城みたいで、歩いているだけで綺麗でした。古い物を大事にする感じがいいですね。私これ自己推薦の時に(小論文で)書いたんですけど、古い物を大切にして、壊すわけでもなくそれを上手く生活に取り入れて共存している所がいいなと思います。
――今季の抱負をお願いします。
チーム的には、1部に上がったので、どこまでできるかはまだ未知なんですけど、1部優勝を目指して頑張ります。あとリーグ戦もすっごく大事なんですけど、やっぱりインカレもやりたくて。3年連続同じ大学に負けてるんですよ。しかも全て2-3で。もしそこと当たったら、今年は勝ちたいですね。リーグ戦とインカレ優勝です。個人的には、目標とかあまり言わないんですけど。目標を決めて頑張る人と、決めるとしんどくなっちゃう人がいると思うんですけど、私はどっちかというと後の方なので。逃げなのかもしれないんですけど、目標を決めて達成できなかった時のマイナスが自分にとってすごく辛いから、それだったら決めないでいった方がいいですね。今は昔と違って自分が卓球を楽しめればいい、と思っています。何に対してもガツガツ行くんじゃなくて、できなかった時はできないし。あんまり「これで絶対優勝してやる」とかは決めなくて、やっていく中で楽しく頑張っていこうかな、という感じです。とりあえず、出る試合にベストを尽くしたと思います。
楽しい早稲田生活を溌剌と語ってくれた照井さん。驚くべきことに、日本の頂点を極めた卓球さえも、彼女とっては豊かな人生を送るためのツールに過ぎない、という印象を受けた。卓球や大学を通しての出会いに感謝し、外界に広くアンテナを張っている姿勢は、私たち早大生が目指したい学生像だ。気負わず楽しむことをモットーにラケットを握っていると言うが、試合での勝利への執着心と確かな技術は、観る者の血を湧かせる。心身共に安定した2年目、更なる実りを期待したい。
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関連URL
卓球部、稲門卓球会ホームページ
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