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[ア式蹴球部] 「2009早慶サッカー定期戦特集」

もう1つの早慶戦。早慶女子サッカー定期戦観戦記


 6月6日、サッカー日本代表、岡田ジャパンが見事に南アフリカにて開催される、ワールドカップへの切符を手に入れた。その余韻冷めやらぬ6月28日、国立競技場にて第60回記念早慶サッカー定期戦が開催された。しかし、同日にもう1つの早慶戦が開催されたのをご存知であろうか。第8回早慶女子サッカー定期戦である。


 

祝MVP受賞!原一歩のドリブル

 我らが早稲田大学ア式蹴球部女子は今年度創部16年目にして目ざましい活躍を見せている。昨年度の全日本大学女子選手権を準優勝という結果で終え、今年度関東女子リーグ首位で前期を終えている。

 例年、早慶女子サッカー定期戦は早慶サッカー定期戦とは別会場で行われている。しかし、今年度は早慶サッカー定期戦が60回記念ということで、女子も国立競技場で試合を行うこととなった。ちなみに過去の戦績は7戦7勝と早稲田の圧勝である。ということで私は今年度も圧勝のゲームを期待していた。が、しかし降り続いていた雨のせいであろうか、現実はそう簡単にはいかなかったのだ。

 前述したように、雨が降り続いていたため、当初35分ハーフで予定されていた試合は25分ハーフに短縮され行われることとなった。16時30分、慶応ボールで試合が始まる。前半開始直後は慶応にサイドから攻め込まれる場面が見受けられる。しかし早稲田の堅い守備でシュートを打たせない。すると前半8分にCKのチャンスを得るが決めることができない。


 

落胆の色を隠せないア女イレブン

 そして前半16分原一歩(スポ3)がシュートを放つ。しかしゴールポストをわずかに外れてしまう。その後も早稲田の一方的な試合展開が続き、幾度となく慶応ゴールを脅かすが得点につなげることができない。そうこうしているうちに前半が終わってしまう。「後半やってくれるだろう」私はただ、そう願うばかりであった。後半は早稲田ボールで試合が始まる。早速後半4分、原がゴール前に抜け出し、シュートの決定的チャンスをつかむが再度決め切れない。 その後も早稲田は惜しい場面を何度も作りだし、シュート数で見れば、早稲田が15本に対して慶応が0本という圧倒的な試合展開を見せたのだが結局0-0というスコアで前後半が終了してしまった。早慶女子サッカー定期戦史上初の引き分けである。後日、ア式蹴球部女子のホームページを訪れてみると、「引き分けは負けに等しい」といった厳しい言葉が書かれており、部員たちの落胆ぶりが感じ取れる。とはいってもユニバーシアードのため、主力6人をも欠いて戦いその上、フィールドの芝の状態は水含みという悪条件の下でのこの結果を考えると、よく健闘したといわざるを得ない印象もある。記者によって選出されるMVPには早稲田の原一歩が選出された。

 みなさんにとって女子サッカーとはどんな存在であろうか。私自身、女子サッカーというものに初めて出会ったのは2004年のアテネオリンピックでの女子サッカーが初めてであり、それまではその存在さえも知らなかった。皆さんの中にもそういった方が多いのではないではなかろうか。未知との遭遇ではないが、まったく触れたことのないものに触れるには勇気がいるが、いったん触れてしまえばその世界に入り込んでしまうことはよくあることだ。

 2008年の北京オリンピックにおいて女子サッカー日本代表なでしこジャパンは4位という輝かしい成績を残した。日本の女子サッカー界を引っ張るといっても過言ではない早稲田大学ア式蹴球部女子。かならずやこの中から未来の日本代表が出現するに違いない。未来のなでしこジャパンを見逃す手はないであろう。


関連URL
早稲田大学ア式蹴球部女子公式ホームページ

(TEXT=鈴木雄介、PHOTO=岡崎聡)
 


 
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