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[ア式蹴球部] 「2010早慶サッカー定期戦特集」

早慶戦直前! 奥井諒選手インタビュー


 早慶戦直前インタビュー第3回目は、早稲田の左サイドを支配するMF奥井諒選手(スポ3)選手。これまですべての試合にフル出場し続けるチームの中心、奥井選手の現状と目指すものとは。シーズンの折り返しの節目となる早慶戦を前にその心境に迫る。


 

奥井諒選手 プロフィール
スポーツ科学部3年
大阪・履正社高校出身

――リーグ戦前期、総理大臣杯予選など今季のこれまでを振り返ってみて。(取材を行ったのは6月18日)
  最初のほうはしっかり戦えて、勝ち点が取れたんですけど、3連敗した時などはチームとして目指すところが一つになっていなかったというか、まとまっていなかった部分があって、結果下位のチームに途中で点を落としてしまいました。だけど、それは総理大臣杯からチームとして変わり始めました。結果的には流経大戦負けてしまったんですけど、内容的に悪くなかったですし。リーグ戦の駒澤大戦(第10節、△0-0)も相手のほうがチャンス多かったんですけど、内容的には良くなっているので、あとは結果がついてこればなって思っています。

――総理大臣杯は連日で延長戦の末のPK戦という試合でしたが。
  日体大戦は前半に先制したんですけど、前半に追いつかれて、後半に逆転されてしまいました。全員があきらめなかったから追いついて延長まで行ったと思うし、そこでPKも勝てて次の流経大戦につなげることができました。逆に流経大戦は2回リードしながら、残り時間少ない中で同点に追いつかれて、PKまでもってこられてしまって。リードしながら追いつかれたのが敗因かなって思っています。

――その中でどのようにチームは変わっていきましたか?
 戦う集団になるために攻撃も守備もやらなきゃならなかった中で、しっかり全員が集中切らさずに90分間・延長・PK通して戦いぬけたというのが自信になりました。

――奥井選手のコンディションは?
 自分は試合ごとに波があるほうじゃないと思うので、コンディション的にはずっと変わらないです。

――奥井選手自身が考える、チームでの役割は?
 サイドハーフで出ている以上は、ゴールに絡む仕事が求められると思うし、個人としても点を取りたいと思っています。まだリーグ戦では1点しか取っていないので、もっとゴールに絡む仕事をしていかないとだめだなって思っています。

――昨年はボランチとしてプレーする場面もありました。
 自分としては、ドリブルが自分の武器だと思っています。その点ではボランチよりもサイドのほうが高い位置でボールを持てるし、スペースもあるので、サイドハーフのほうが向いていると思っています。

――今シーズンを振り返って、自分に点数をつけるとすると?
  公式戦でのプレーはやっぱり点に絡んでないんでまだまだ50点もいってないと思います。

――50点以下というのは低い印象ですが。
  冬にデンソー(デンソーチャレンジカップ)にも行って、高いレベルでサッカーができたんで、それをチームにもっと生かさないといけないと思います。

――プレー中に心がけていることは?
  相手はアグレッシブに来られたほうが絶対いやだと思うんで、積極的にミスを恐れずプレーしたいと思っています。

――試合の中で狙っていることは?
  サイドで持ったら絶対に仕掛けようと思っています。ゴール前では簡単に後ろに戻すのではなくて、一人二人来てもボールをとられずにクロスなりシュートなりフィニッシュで終わることを心がけています。


 

切れ味鋭いドリブルで相手を翻弄する。

――チームとして昨年との違いは?
  監督が変わったんですけど、チームとしてコンセプトがはっきりしていて、グラウンドでは選手の自主性が求められています。選手たちが自分たちで考えられるようになったし、自分の判断でプレーできるようになったかなと思っています。

――今後チームに必要なことは?
  今、みんなで話しているんですけど、75分〜90分のゲーム終盤の時間帯に勝っていたら、もう一点取って勝ちきる。同点なら勝ち越せるように、負けていれば追いつけるようにする。終盤の時間帯の戦い方をもっと意識すれば変わると思っています。

――3年生になって感じることは?
  特に学年が上がって気にしていることはないんですけど、上の学年の人が少なくなったわけで、今までは上の学年の人に任せていた部分もしっかりやっていかないとだめだなと思っています。

――今年のチームの特徴は?
  4年生が中心となってミーティングを重ねて、チームとして戦う方向、戦い方がはっきりしているところです。

――ところで、ワールドカップは見ていますか?
 起きている時間はなるべく見るようにしています。今年のワールドカップはどちらかというと守備にコンセプトを置くチームが多いですね。その中でスペインとかブラジルのような強豪がそのブロックができたところをどうやって崩すかというところに興味をもって見ています。チームメイトとも一緒に見たりしながら、ここはこうだね、とか話したりしていますね。

――今の日本代表を見てどう思いますか?
 前の親善試合はいい結果が出ていなかったんですけど、しっかり国のプライドをもって戦っているなって思いますね。

――奥井選手もユースの日本代表に選ばれた経験がありますね。
  その頃は何の重みを感じなかったんですけど、今振り返ってみるといい経験だったなって思っています。

――今年の早慶戦についての意気込みは?
  去年はスタメンで出られなかったんで、まず今年は90分間ピッチに立つことを目標にしています。チームとしても去年は0−3と完敗しているので、今年は勝てるように頑張りたいです。

――国立でプレーすることは?
  去年後半途中からピッチに立って、国立のピッチというか観客がすごく多いので、いい気持ちになりましたね。

――最後にメッセージをお願いします。
  うちには頼もしいキャプテンがいるので(※この時、隣ではキャプテンの岡根直哉選手が取材を受けていました。)、キャプテンに注目していただければなって思います(笑)!

 「サイドで持ったら絶対に仕掛ける」その力強い言葉からはチームのアタッカー陣を支えるという強い自覚を感じた。チームとして、自分としてのやるべきことははっきりしている。考えながらプレーする自主性を重んじるチームにも手ごたえを感じているようだ。4年生を中心としたチームに一体感もある。あとは結果がついてくるのみ。多くの経験と高い意識をもつ奥井選手の左サイドからのアグレッシブなプレーに注目したい。

関連URL
ア式蹴球部公式ホームページ

(TEXT=鈴木陽平、PHOTO=鈴木雄介、岡崎聡)
 


 
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