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2010/11/7[競走部]

『総合力』の高さを見せつけ、15年ぶりの伊勢路制覇!!
第42回全日本大学駅伝対校選手権レポート


 

1区を走り、まさかの区間9位に終わった矢澤曜(教3)
箱根でのリベンジに期待したい。

 11月7日、愛知県名古屋市の熱田神宮西門前〜三重県伊勢市の伊勢神宮内宮宇治橋前の8区間106.8キロ、26チームで行われた第42回全日本大学駅伝対校選手権。早稲田大学は5時間13分2秒で大会新記録を樹立し、15年ぶりの優勝に輝いた。

 新黄金時代到来を予感させる強さで10月の出雲駅伝を制した早稲田が、今大会でも魅せてくれた。
 「総合力」で戦う早稲田の1区に起用されたのは不動のスターター・矢澤曜(教3)。序盤は区間記録を上回るハイペースでレースが展開されるが、安定感が売りの矢澤も先頭集団にぴったりついていく。しかしレースが落ち着いてきた8qを過ぎた辺りから矢澤の顔に苦しそうな表情が現れ始める。そして10q手前、東海大・早川が仕掛けると東洋大、京都産業大らがすかさずついていく中、矢澤はついていけず徐々に先頭との差が広がる。結局、本来の強さが鳴りを潜めた矢澤は、トップの東洋大から遅れること46秒、9位で襷を繋いだ。
 思いもしなかった順位で襷を受け取ったのはスーパールーキー・大迫傑(スポ1)。東洋大・柏原や明治大・鎧坂など各校のエースが集う2区で、大迫はまず前を走る2校をかわして7位に浮上。そして3q手前で3位集団に追いつくと、6.5q辺りでは2位集団をも抜け出す積極性を見せ、1位・東洋大との差を縮めていく。他校のエースと互角以上に渡り合い、1位とは25秒差の2位で中継所へと飛び込んだ大迫。「前に目標となる選手がいて走りやすかった。出雲駅伝よりはいい走りができた。」と自身の駅伝での走りへの手応えを口にした。


 

渡辺監督がポイントに挙げた4区で、チームをトップに押し上げる快走を見せた佐々木寛文(スポ2)。  

 健闘した大迫から襷を託された3区には、先に行われた日本インカレや出雲駅伝で復活の兆しを見せた八木勇樹(スポ3)が登場。しかし、故障明けで調子が上がらない八木は、襷を受けた時点では早稲田と10秒差のあった3位駒澤大・油布に追いつかれ、しばらく並走を続ける。その後7q辺りから油布が仕掛けると、八木も一度は懸命に食らいつくが、8q手前で一気に前に出られると、ついていけずそのまま引き離され、トップとは31秒差、順位を1つ落とした3位で襷リレー。「故障(疲労骨折)で調整がうまくできず、監督の期待に応えられなかった。チームに助けられた。」と優勝に安堵しながらも、自身の走りについては課題の残るレースになった。
 4区を任されたのは抜群の安定感を誇る佐々木寛文(スポ2)。2q前で佐久長聖時代のチームメイトでもあった駒澤大・千葉に追いつくと、5q過ぎに千葉を振り切り、11q過ぎにはついに東洋大に並んでみせる。そして12qで一気に前に出るとスパートをかけ、2位とはわずか1秒差ながらトップで中継点に飛び込んだ。「自分のやるべき仕事はできたと思っている」と納得の走りを見せた佐々木は出雲に続き、今大会でも区間賞を獲得した。

 佐々木から襷を繋いだのはもう1人のルーキー・志方文典(スポ1)。志方は襷を受けた直後から前に出ようと何度か仕掛けるものの、東洋大・設楽悠太も粘り、しばらく並走が続く。その後11q手前に渾身のスパートをかけ粘る設楽悠を突き放すと、最後は10秒差をつけて6区に繋いだ。1年生らしからぬ堂々とした走りをした志方は、この区間16年ぶりとなる新記録を叩き出し、優勝にむけ突き進むチームに更なる弾みをつけた。
 6区には猪俣英希(スポ4)を起用。一般受験で競走部の門を叩き着実に力をつけてきた猪俣は、4年目にして大学駅伝初出場となった。軽快な走りで5q通過地点では2位東洋大との差を19秒にまで広げる。一時は5秒差まで詰められるも、最後は持ち前の粘りのある走りで13秒差をつけ7区へと襷リレー。大学駅伝デビュー戦で実力を遺憾なく発揮し、区間2位の好走を見せた。


 

今回も抜群の安定感を見せた平賀翔太(基理2)。
出雲に続いて歓喜のゴールテープを切った。  

 アンカーへ繋ぐ7区では、前田悠貴(スポ2)も区間2位と活躍。昨年も同区間を走り、区間13位と悔しい思いをした前田は、今回は険しい表情を見せながらも始終安定した走りで2位駒澤大との差を1分22秒と大きく引き離し、そのままトップで最終区へと襷を託した。
 そして全区間中、最長区間(19.7km)であるアンカーを務めたのは平賀翔太(基理2)。以前から定評のあるロードに加えて駅伝においてももはや絶対的存在となった平賀は、淡々とペースを刻みトップを快走する。最後まで危なげないレース運びを見せ、日大・ベンジャミン、東海大・村澤に続く区間3位でまとめると、仲間の待つゴールへ右手人差し指を高々と挙げながら優勝のテープをきった。

 今大会では下級生の活躍が光り、チームのカバー力があらわれたレースとなった。エース不在と言われながらも『総合力』の高さで2冠を達成した早稲田。大学駅伝3冠まで残るはただ1つ、箱根駅伝だ。新春を湧かすこの大会で渡辺康幸駅伝監督の胴上げが見られることを期待したい。

2010年 第42回全日本大学駅伝対校選手権 個人記録

区間
氏名
学年
学部
出身
個人記録
区間順位
チーム順位

1区

矢澤 曜
3
教育
神奈川・多摩
43.28
9
9

2区

大迫傑
1
スポ科
東京・佐久長聖
37.55
3
3
3区
八木勇樹
3
スポ科
兵庫・西脇工業
27.20
3
3
4区
佐々木寛文
2
スポ科
千葉・佐久長聖
40.23
1
1
5区
志方文典
1
スポ科
兵庫・西脇工業
33.47※1
1
1
6区
猪俣英希
4
スポ科
福島・会津
36.08
2
1
7区
前田悠貴
2
スポ科
鹿児島・小林
35.37
2
1
8区
平賀翔太
2
基理工
長野・佐久長聖
58.24
3
1
5.13.02※2
 
1

※1…区間新記録、※2…大会新記録

関連URL
早稲田大学競走部公式サイト

(TEXT=矢野真由実、PHOTO=矢野真由実、染谷知里、酒井杏奈)
 


 
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