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 2011箱根駅伝エントリーメンバー紹介もいよいよ4年生に突入。今年の4年生はこれまでインカレ、駅伝といった主要舞台での出番こそ多くはなかったものの、最上級生として、若い選手が多いチームをしっかりと土台部分から支えてきました。
 そしてその4年生の中から、今回は中島賢士駅伝主将と、北爪貴志選手の2名を紹介。前回は8、9区で襷リレーを見せた二人、最後となる箱根に向け準備は万端のようです。


 自身初出場となった前回の箱根では8区に登場し、堂々たる走りを見せた北爪貴志(スポ4)選手。早稲田実業時代から7年間『エンジのW』を胸に走り続けてきた選手だ。選手層の厚い今年のチームにおいても、箱根の経験もあり、粘りの走りで長い距離を安心して任せられる北爪選手の存在は大きい。渡辺監督への恩返しのため、ともに箱根を夢見て戦ってきた同期のため、そして自分を支えてくれた全ての人への
感謝のために、最後の最後までベストを尽くす。




 

北爪貴志選手プロフィール
スポーツ科学部4年
東京・早稲田実業出身
自己記録 5000m:14分17秒9
10000m:29分56秒4
ハーフマラソン:65分42秒
10年箱根駅伝:8区 区間6位

――現在のコンディションは?(取材を行ったのは12月18日)
 最近は卒論に励んでいて睡眠不足で疲れていた部分もあったんですけど、卒論も無事(16日に)提出して今は調子も上り調子で、練習も積めてます。

――秋以降の調子の推移は?
 夏合宿でしっかり走り込んだので、秋口はちょっと調子が上がり切らない感じがあったんですけど、目立った故障もなく順調に練習を積んできて徐々に調子も上がってきてるのかなと感じますね。出雲、全日本もエントリーメンバーには選んで頂いたんですけど、本戦は走ることはなかったので、その分を箱根にぶつけたいと思います。

――夏合宿では充実した練習が出来たんですね。
 そうですね。9割方走れたのかなと思います。走行距離の方もしっかり積めたので、夏はもうほぼやるべきことはやり切れたのかなと思います。

――11月の上尾ハーフでは自己記録も更新しましたが。
 上尾は、もうちょい走りたかったなっていうのが正直なところありまして。イマイチ調子が合わなかったというのもあって、ちょっと後半失速してしまったので、上尾の走りを評価するとあまり良い走りではなかったなという、結構反省点の多い走りでした。

――その中でも手応えを感じた点はありましたか?
 10km地点過ぎまで他の強豪選手達と同じ集団で走ることは出来たんで、あとはその10km以降のスタミナっていう部分をこの集中練習で養えば他校の選手ともしっかり渡り合えるんではないのかなっていう手応えは感じました。

――箱根に出場する10人入りへの自信や手応えは?
 そうですね、僕は確実にボーダーライン上だと思っているので、もう本当に走るか走らないかすごい微妙なラインかなって感じはします。ですけど、走るにせよ走らないにせよもうやるべきことは一緒で、総合優勝に貢献できるように練習を積んでいって、最高の状態で1月2日、3日を迎えることだと思っています。10人入りって言われると本当ボーダーですね(笑)。

――昨年は、どのタイミングで出場が決まったのですか?
 エントリーされてから、「お前で行く」ってはっきり言われたのは前日ですね。やはり去年もそうなんですけど、本当ボーダー上なので、レースの展開だったり当日だったり前日とかの調子次第ですぐ変えられる区間だと思います。なので、今年も前日とかなのかなと思います。

――昨年までとの心境の違いは?
 そう大きく違いはないんですけど、やっぱり最後の年ってことで本当に最後なんだなっていうのをすごい感じていて、そういう意味では懸ける意気込みっていうのは去年以上にあるのかなとは感じてますね。ただ、気負い過ぎるというよりは、自分の中でそれを良い刺激の材料じゃないですけど、そういうプラスの材料に出来ていると思います。

――緊張やプレッシャーは感じますか?
 そうですね、みんな何かしら緊張だったりプレッシャーっていうのを感じていると思うんですけど、すごく良い緊張感っていうのをみんな持ってるのかなっていう感じはします。去年とかであれば、この時期は結構風邪であったりインフルエンザであったり、そういうのが出てきているんですけど、今年はエントリーの16人以外の部員も全くそういうのが出ていないので、そういう意味ではみんな緊張感を持って練習に取り組めているのかなと思いますね。

――前回、箱根を走ってみて感じたことは?
 本当に大きな大会だなっていうのは感じましたね。沿道の応援とかも途切れなくて、駅伝最高峰じゃないですけど、それぐらいに値する大会だと感じました。

――希望の区間などはありますか?
 希望区間とかはそれほどないんですけど、もし去年の経験を買われて8区を走らせて頂くようなことがあれば、やはり去年のリベンジをしっかり果たしたいなっていう気持ちはすごくありますね。一度走っている区間なので、行けと言われればいつでも行ける準備は出来ています。

――北爪選手が考える自身の持ち味は?
 走りに派手さっていうのはないんですけども、それでいても『大崩れしない粘りの走り』っていうのが自分では持ち味かなと思っています。

――今年は下級生中心のチームと言われてしまうこともあるなかで、4年生同士で話をしたりしますか?
 4年生同士で話すことはやっぱり多いですね。下級生中心って言われてしまうのはそうなんですけど、練習では4年生が結構上位で入ってくることとかも多々あるので、4年生も練習で負けてない分をしっかり試合で発揮できればなと思いますね。やはり4年生が走ったチームが箱根で戦えるチームだと思うので、最後に4年生の意地っていうのを見せたいなと4年生全員が思っていると思います。

――北爪選手は高校時代から7年間ワセダの看板を背負ってきましたが、改めて早稲田への想いを聞かせてください。
 僕自身、渡辺監督に箱根駅伝を目指そうって誘われたのが中学校3年生の時で、そこから(早稲田)実業で3年間、大学で4年間の7年計画で優勝を目指そうといわれていたので、やはりその7年目となると本当感慨深いものがあるというか、ぜひ優勝して監督を胴上げしたいなっていうのがありますね。

――早実4年生勢では北爪選手が唯一のエントリーメンバーとなりました。同期の分までという想いもあるのでは?
 そうですね。高校からずっと7年間一緒にやってきてますし、本当に同期の他の3人、山口(大輔、スポ4)、湯浅(義人、スポ4)、伊藤(和麻、スポ4)っていうのはすごい僕よりポテンシャルの高い選手なんですけど、やはり故障とかがあってエントリーされなかったっていうのがあるので、自分が早実代表としてではないですけど、みんなの分もしっかり走りたいなっていうのはやっぱりありますね。

――早稲田に誘ってくれた渡辺監督への想いは。
 このような学生の駅伝の本当トップを狙えるような環境に誘ってくださったのが渡辺監督なので、その誘いがなかったら今の自分はいないと思っていますし、そういった意味でもすごい感謝しているので、やっぱり最後に優勝って形で恩返ししたいなっていうのがすごいありますね。

――箱根ではどんな走りをしたいですか?
 去年は区間6位っていう結果だったんですけど、去年も途中までは区間上位で走れていたので、後半までしっかり走って区間賞。それがチームの総合優勝に近づくと思うので、区間賞の走りを目指したいと思います。

――最後に、応援してくれる方々やファンにメッセージをお願いします。
 7年間の集大成として箱根駅伝総合優勝に向けて、本当に全力を尽くしますので、応援のほどよろしくお願いします!!

 

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(TEXT=染谷知里、岡崎聡、PHOTO=岡崎聡)

 

 


 
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