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 江里口匡史選手特別インタビュー、ラストとなる第3回目は、社会人として迎える2011年度シーズンの抱負や目標など、今後についてお話を伺います。
 2011年に世界陸上、2012年にはロンドン五輪と大きな舞台が控える中、江里口選手はどのような思いを持って世界に挑もうとしているのか、そして競技を続けていく上で目指すものとは?最後に、江里口選手の『未来』に向けた決意をお聞きください。





 
江里口匡史選手プロフィール
  スポーツ科学部4年
  鹿本高校・熊本出身
  自己記録  100m:10秒07
        200m:20秒88

――卒業後は大阪ガスに所属して競技を続けるとのことですが、大阪ガスを選んだ理由は?
 僕も卒業してからも陸上をしたかったですし、ここまで来れたのでやっぱりやるからには陸上をもっとやりたいっていう思いはあったので、色々な条件を見たりしたんですけど、自分のために更に陸上をどれだけできるのかっていうのを考えた上での選択肢で一番いいなと思えたのが大阪ガスだったので、やっぱり陸上のために選んだっていうのがあるかなと思いますね。

――練習環境やチームの雰囲気などは?
 人数はとても少ないですし、種目もほとんど違うのでやることはみんなバラバラかもしれないですけど、僕が今早稲田大学の競走部っていう組織の中でやっているように、やっぱり会社の部としてあるので、部という括りが良くも悪くも自分には確実に影響してくるとは思ってます。ただ、完全に個人に任せてしまうと練習の雰囲気もダレてしまったり、一人でやっていては妥協してしまう部分もあるとは思うので、部っていう括りの中でやるってなると、また少し陸上っていうものを完全に個人だけのものだけにはしないと思う部分ももちろんあると思うので、そういう部分を上手く活かしてやっていきたいです。
 あとは社会人としてやるので、今までの学生と同じ気持ちでやってはやはりダメだなと思いますね。もちろん会社の正社員なので、陸上だけではなく仕事もある程度はすることになりますし、自分もそれでお金を貰いながら社員として陸上をしていくわけなので、社会人として、やはり試合に出る時も今まで以上に見た目や発言、言動にも気を遣わなければいけないなと思います。そういう社会人としての心得っていうのも自分で考えててもまだまだ甘いところはあると思うんで、そういうのは僕より年上で実際にやっている人達、先輩方から話を聞いてやっていかなければいけないなと思ってます 。

――練習拠点などは完全に大阪になるんですか?
 そうですね。そうなると思います。

――下見などにはもう行きましたか?
 下見はまだ行ってないですね(笑)。まあ、どこでやるにしても合宿などで色々なところに行ったこともありますし、海外の試合もそんなに回数は多くないですけど色々行っているところもあるので、今さら日本国内で場所がちょっと変わったからと言って、それで自分の中でどうしようなんて気持ちは全くないので、国内でやる分にはあんまり環境が変わったところで不安とかはあんまり感じないですね。強いて挙げるなら、練習場のグラウンドが固いか柔らかいかくらいですかね。それで疲労度合やケガの危険性も変わると思うので、気になるのはそれぐらいです。住むところに関しては、どこであっても図太く住むしかないので(笑)、それはもう海外の遠征でも「こんなところなのか」っていうほどのところも何度も経験していますし大丈夫だと思います。

――関西のイメージは?
 関西は人がよさそうだなっていうのは感じます。あとは食文化ですかね、たこ焼きだったり(笑)。そういうのがすごい好きなので楽しみだなと。


 

大学時代は早慶のエースとして鎬を削った二人が、
4月からはチームメイトとなり共に世界を目指す。

――大阪ガスと言えば朝原宣治さんのイメージが強いですが、朝原さんの部での立場や立ち位置は?
 陸上部のコーチっていう名目もありますね。ただ社員として仕事もしながらだと思いますし、陸上関係の仕事やスポーツ普及活動の方などで結構出払っていてなかなかお忙しいみたいです。

――では、コーチとしてつきっきりで指導してくれるわけではない?
 そうですね。朝原さん本人も最終的には一人で何でもやれるような選手になっていくのが一番だっていう風には言ってますし、本人も1から10までまで全部見ようとは全く思ってないと思うので、僕としても自分に必要なものはどんどん積極的に自分から学べればいいかなと思っています。

――チームメイトとして、同じ種目の同級生である後藤乃毅(慶應大)選手も大阪ガスに入社されますね。
 後藤が多分一番メインの練習パートナーになると思うので、社会人としてやるからには代表は狙わなければいけないというか、ならなければいけないと思うので、二人で日本代表になれるように頑張りたいと思います。

――後藤選手とは以前から親交はありましたか?
 そうですね。あっちは元々中学チャンピオンでもありますし、本当に昔から学年のトップでやってきている選手なので、高校の時からも何度も面識はありましたし、そういう選手と一緒に出来るのは嬉しいなと思いますね。やっぱり高校から大学に上がるときでも陸上をやめる友達は多かったですし、大学から社会人になるともう残る方が少ないので、選手としてはライバルですけど友達でもある仲間と一緒に出来るのは単純に嬉しいです。

 

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(TEXT、PHOTO=岡崎聡)

 

 


 
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