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[ア式蹴球部] 「2011早慶サッカー定期戦特集」

「戦いを終えて―」山中真主将&古賀聡監督インタビュー


 6月29日(水)、国立競技場にて第62回早慶サッカー定期戦が開催された。つめかけた多くの観衆が見つめる中、早稲田は序盤に白井豪(スポ3)のゴールで先制点を奪ったものの、後半に入り慶應に逆転をゆるし、結果は1-2。早慶サッカー定期戦で3年連続の敗北を喫した。
過去2年の悔しさを胸に「今年こそは」と臨んだ伝統の一戦。
山中真主将と古賀聡監督がそれぞれ語ってくれた「戦いの終えて―」抱く思いとは。


 

トロフィーを手にした慶應のキャプテンが隣に並んでも凛とした表情を崩さなかった。
「戦いを終えて―」山中主将が抱く思いとは。

――最後の早慶戦を終えていまの気持ちは
 もう、非常に悔しい気持ちでいっぱいです。

――「試合前に何かしらのかたちで全員で勝つという気持ちを共有したい」とおっしゃっていましたが、どのように?
 前日に全体ミーティングを開いて、メンバーと4年生の何人かにそれぞれ意気込みを語ってもらって、全員で早慶戦は戦おうと、勝利を絶対に掴み取ろうっていうことは話しました。

――2年間、奪えなかった1点を序盤に先制しましたが、その時の気持ちは
 素直に嬉しかったです。ただ慶應はほんとに攻撃的なチームなので、1点では全然安心できる点差ではなくて、更にもう1点追加点を奪わなければという気持ちではいたんで、2点めとれなかったのが敗戦につながってしまったのかなという風には思います。

――後半から試合に出た時、どんな思いでピッチにでましたか(※山中選手は後半開始から途中出場)
 早慶戦はほんとに先発ででたいという風に強く願っていたので、悔しい思いもありましたけど、後半から出場できるということで、さっきもいいましたけど追加点を奪いに、自分が出て、更にチームを活気づけて、より攻撃的にいければいいなという風には思っていたんですけど、結果的に僕が入ってから2点奪われて負けてしまったので、この敗戦はキャプテンである自分の責任だなという風には強く感じています。

――追加点を奪えるチームになりたいというのは、早慶戦前のインタビューでもおしゃっていましたが、まさに慶應が追いついてからすぐに追加点を決めた時はどのように思いましたか
 そうですね、ただ時間もまだ残っていましたし、慶應も1人退場して10人になっていたので、戦い方を変えずに、自分たちがこれまでやってきた通りの戦い方をして、攻撃していこうという風には思っていたので。ただ、全体的に運動量が落ちてしまって、自分たちがやろうとしたサッカーができなかったのが、残念です。

――課題は
 課題をあげればたくさんあるんですけども、技術的なミスも多いですし、あとやはり後半になってから守備のベースがくずれてしまって、ファーストディフェンダーがはやく決まらない、選手同士オンとオフの関係ができていない、オンの選手がはっきりしないとかそういうところで慶應にボールを保持される時間が増えてしまったので、そこで慶應ペースに持っていかれてしまったのかなという風には思います。

――整列してお辞儀をした後、長い間、頭を下げ続けてていましたが、どんなことを思っていましたか
 ほんとに勝ちたかったんで、過去2年間完敗してましたし、このチームのキャプテンは自分なので、なんとかチームを勝利に導きたかったんですけど、自分の力不足だなというのを強く感じて。チームに対して申し訳ないなと思いましたし、あとはメンバーを外れて仕事にまわってくれた部員たちにもほんとに申し訳ない気持ちでいっぱいでした。

――切り替えられそうですか


 

試合終了後、 ピッチに倒れこむ仲間ひとりひとりに立ちあがるよう促す山中主将。

 そうですね、すぐ総理杯もあるので、僕が下を向いていてはチームが前に進まないと思うので、ほんとに明日から切り替えて全員で前を向いていかないとっていう風に思いますね。

――明日からまた日本一を目指すチームとして進み始めると思いますが、メッセージをお願いします
 今日の敗戦はほんと応援してくださる方々に申し訳ない結果になってしまったので。ただ早稲田はこのまま引きずるようなチームではないので、しっかり切り替えて、自分たちの目標である「WASEDA THE 1ST」を勝ち取るためにまた明日から前進していきたいと思います。




 

ベンチから選手たちを見つめる。
「戦いを終えて―」古賀監督が抱く思いとは

――今日の試合振り返って、感想は
 勝つことは非常に容易ではないという事をもう一度改めて痛感した試合でした。

――選手のコンディションはいかがでしたか
 選手のコンディションは全く問題なく、何人かケガをかかえていた選手はいたんですけども、選手の戦う姿勢であったり、そういうところには全く問題なかったと感じています。

――昨年は体力的な面でも戦えるコンディションではなかったとおしゃっていましたが、今年は大丈夫でしたか
 その部分では全く(問題なく)、90分動き続けることができたと思っています。

――「学生主体」という事で、選手に考えてプレーしてもらっていると思いますが、今日は何か指示をだすということはありましたか
 いや、もう特に指示をというか、いつも同じことを伝えているので、その確認だけをしました。

――選手が一番苦しんでいるなと思った時間帯は
 そうですね、やっぱり後半の立ち上がりからの時間帯だったと思います。

――日本一になるために慶應はリーグ戦でも勝たなければいけないチームだと思いますが、改めて今日対戦して、慶應に対する印象はいかがでしたか
  そうですね、去年からやらせてもらって、すばらしいチームだと思うし、技術もあるのと、今日は数的不利を感じさせないような、非常に長い距離をパスを出した後走って動いていくことで、うちの選手がおいていかれるということがかなりあったので、そういったところでも動きの量だったり、質だったりというところで負けないようにしていかなければならないなという風に感じています。

――守備から能動的にボールを奪えるチームにしたいとおしゃっていましたが、今日のプレーはいかがでしたか
 前半に関してはそういうところはだせてたと思うんですけど、後半相手が積極的に動きを入れてきた時にちょっと後手を踏む場面があったので、そこは修正をしていきたいなという風に思っています。

――明日からのチームの意気込みをお願いします
 払った代償はおおきかったですけども、これをほんとに糧にして、またこの国立競技場にインカレの決勝で戻ってこれるように、自分たち見つめ直して、トレーニングから戦っていきたいと思っています。

 伝統の一戦で、確かに早稲田は負けた。しかし、「戦いを終えて―」立ち止まっている時間はない。
早稲田大学ア式蹴球部は、「日本一」になるチームなのだから。

関連URL
ア式蹴球部公式ホームページ

(TEXT=平尾実夏、PHOTO=平尾実夏、磯綾乃、鈴木崇広)
 


 
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