皆が待ち望んだ勝利だった―
2012年7月4日、エンジのユニフォームが4年ぶりに悲願のトロフィーを奪還。
その中心には先輩や全部員の思いを胸にピッチで戦い続けた主将の姿が常にあった。
試合後の熱のこもった畑尾主将の想いを、是非ご覧ください!
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畑尾大翔選手 プロフィール
スポーツ科学部 4年
FC東京U-18 出身
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――3年分の思いは晴らせましたか?
そうですね。最後もっともっと点取ってほしかったですけど、どういう形にしても勝ちっていうものが欲しかったゲームなので、完封も出来ましたし、そういうことを考えたらよかったかなと思います。
――試合前は笑顔でリラックスされているように見えました。
自分個人としては(早慶戦は)4回目なんで、どういうものかっていうのは分かってました。1年目はめっちゃ緊張したし、2年目、3年目は先輩方がいて、自分にかかる責任はそんなに重くなかったですけど、今年はキャプテンという立場で早慶戦で2年目、3年目よりは少し緊張したかなって思います。でもリラックスして入れたかなという風には思いますね。
――キャプテンマークを巻いて出る早慶戦は違いましたか?
そうですね、最後にカップを掲げさせてもらった時に、「このために普段監督から怒られてたんだなー」というか(笑)。普段は色々大変なこともありますけど、こういう瞬間に、「本当にキャプテンやっててよかったな」って思います。
――試合終了を迎える瞬間はどんなお気持ちでしたか?
最後は押し込まれたんですごい苦しい時間 が続いたんですけど、審判が笛を吹いた瞬間は本当に言葉にならないくらいの喜びがこみ上げていました。
――トロフィーを掲げて見る景色は?
いや、最高でしたね。1年目から自分は4年目であそこで(トロフィーを)掲げるっていうのを、毎年毎年意識してやってたんで。もう本当に最高でした。
――立ち上がりはどうでしたか?
立ち上がりはしっかり相手を裏返して勢いづけようというのがあるんでそういう意味では確かにパスは通ってないのかもしれないですけど、相手を押し下げたり、広げることっていうのは出来てたかなっていう風に思うんで入り自体は悪くなかったように自分は感じてました。
――点数が入って流れは変わりましたか?
1点目というよりも2点目の後が去年のこともありますし、1人相手が退場して2-0っていうところで、スコア的には1点取られたら相手に勢いでやられるっていう状態だったんで、この後しっかり締めてやっていこうという話は皆でしてました。
――余裕が出たわけではないのですね
ないですね。逆に身が引き締まるというか、気を引き締めてこの後やっていかないと絶対食われるなと思ってたんで(笑)、そんなに余裕ではなかったですね。
――ハーフタイムは古賀監督からどんなお話が?
相手が減っても、自分達の運動量が減ったら絶対勝てないってことは言われてました。相手は1人少ないから1人1人の運動量は増えるわけなんですけど、それ以上に早稲田の選手が走ってるように、走り続けるようにという風に言われました。
――後半は攻め込まれる場面もありました。畑尾さんの気迫が見えましたが
そうですか(笑)いやー自分今日は何にもしてないんで。本当に攻撃陣のみんなが前線から守備してくれましたし、自分は今日は別に何もしてないですね(笑)
――
菅井さん(菅井順平=スポ4)がピッチに立つことが出来ませんでしたが
そうですね、もちろん順平もそうですけど、白井豪(スポ4)だったり高橋拓也(スポ4)だったり、後はギリギリまでメンバーかどうか分からない状況にいた福田勝也(スポ4)とか、他にも試合に入れなかったBチームの選手のためにピッチに立って表現できるのは自分達なんで、そういうやつらのためにも勝ちたかったという、そういった面ではよかったんですけど。
多分あいつ(菅井)自身が一番悔しかったと思うんですけど、それでも自分の気持ちを押し殺して、勝ちを喜んでくれました。もちろん一緒のピッチで戦って、一緒にピッチで喜びたかったですけど、それは怪我なんで仕方ないことで。でも改めて順平はいなきゃいけない存在なんだなっていう風に感じました。
――この勝利を誰に一番に伝えたいですか?
今までの4年生ですかね。今日も柿君(柿沼貴宏:H23卒)とか真君(山中真:23卒)とか岡さん(岡根直哉:H22卒)とかも来てくれてましたけど、自分達が今日ここで勝てたのは間違いなく2年間という積み上げがあったからこそです。今日試合に入る前にも過去の4年生達のためにも勝たなきゃいけないってことはみんなで口々に言ってたんで、今まで本当にこの土壌を作り上げてくれた先輩達に感謝したいですね。
――畑尾さんにとって早慶戦とは?
確かにお祭りと言ったらお祭りなのかもしれないですけど、両校のプライドをぶつける戦いだと思います。今日俺らが勝って慶應の選手がすごい泣いてましたけど、やっぱりお互い懸けてるものがあるなーってことを再認識しましたし、それだけこの90分間につめられた色んな人の思いっていうのは想像できないくらいのものなんです。でも来年このピッチで戦う権利を得た選手も本当に楽しんでほしいなという風に思います。
――すぐに総理大臣杯が待っていますね。
そうですね。アミノバイタルカップ優勝して、次の試合の明治戦でも前半に3点ぶちこまれてっていうゲームをしてしまったので、もうああいうゲームは出来ないんでしっかり切り替えて、1回戦からしっかり早稲田の強みを出せるように、残り少ないですけど良い準備出来たらいいかなっていう風に思います。
関連URL
ア式蹴球部公式ホームページ
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