「本当に悔しい」―決勝直後それだけしか考えられなかったと100mH・紫村仁美(スポ4)は振り返った。
4月下旬にロンドン五輪B標準記録を突破した紫村。五輪出場の可能性をかけてこの大会に臨んできた。
1日目の予選。スタートがぴたりと決まると、そのままトップで準決勝へと駒を進める。
翌日の準決勝でも組1着を死守。しかし、その走りにはどこか硬さが感じられた。硬くなってしまった分、前に進む力も軽減。さらに、「リズムが上手く刻めていなかった」ことが軽快なハードリングを阻害する原因となった。
準決勝で得た課題を胸に、決勝を迎える。 他選手を意識することなく、「自分のレースをするだけだ」と考えていた紫村。大一番を前に集中力を最大限高めていった。
そしてスタート。加速していく選手とは反対に、紫村はなかなか調子が上がらない。他選手に遅れを取っていることを認識した紫村。「自分遅れてるんだろうな」と思ったと言う。しかし、「ここで焦っては悪くなるだけ。リズムのメリハリをつけて、後半上がってくることを信じた」と後半は冷静に立て直し、なんとか巻き返しを図った。
結果は3位。ゴールしたと同時に紫村の顔には悔しさが広がる。 優勝したのは木村文子(エディオン)。紫村とともにロンドン五輪出場を狙う選手だ。紫村のロンドンへの望みは絶たれた。
しかし紫村の挑戦はこれで終わったわけではない。9月には日本インカレが控えている。そこでの目標は「学生チャンピオンを取ること」。紫村にとっては学生最後の大会。学生対校の舞台で今日の悔しさを晴らすべく彼女の戦いはまだまだ続く。
【女子100mH結果】
紫村仁美(スポ4) (予選2組) 13秒42(+0.1) 1着 (準決勝1組) 13秒44(±0.0) 1着
(決勝)
13秒55(-0.7) 3位
関連URL
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