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2014年度駅伝特集「復活」

早稲田の前に立ちはだかるライバル達≪駒澤大学編≫

 これほどまでの強さとは。出雲駅伝が台風で中止となり、お互いの手の内が見えないまま迎えた全日本。スピードに絶対の自信がある駒澤は四連覇を見据え、大胆な前半オーダーでスターターにエース村山謙太(4年)を投入、流れを引き寄せた。最長区間の馬場翔太(3年)を除く7人が区間2位以内でまとめ上げ、圧勝。終始、駒澤の独壇場となりレースは終焉した。箱根でも大本命であることは間違いなく当然、早稲田にとっては立ちはだかる大きな壁となるであろう。

 圧倒的な強さを象徴するのは、村山と中村匠吾(4年)の二枚看板だ。村山は今年、日本選手権や国際千葉駅伝など様々な大舞台を経験し、駒澤記録を総なめにする名実ともに駒澤のエースである。昨年度の全日本での驚異的な区間新記録は忘れられない。前回の箱根では、オーバーペースがたたり、痙攣を引き起こしたが、今年の村山は心強い。そして世界ハーフでやや疲れの残るシーズンインとなった主将、中村は出雲ではエントリーから外れたものの、全日本では区間2位の山本修平(スポ4)を抑え区間賞をもぎ取った。学生長距離界を担う2人が箱根においてもその力を炸裂させるか。

 この2人を追うのが、中谷圭祐(2年)と西山雄介(2年)の2年生コンビである。世界ジュニアへの出場を果たし、見事に入賞を果たした中谷。ロードでの強さとあふれるスピードに定評のある西山。高校時代から世代を牽引してきた彼らの活躍が駒澤を支える。

 今年、箱根において駒澤に分がある最大の要因は山だ。昨年山登りに馬場、山下りに西澤佳洋(4年)を起用し2人そろって好走。箱根で東洋に敗れ、三冠を逃した昨シーズンではあるが、山で成果を残すことが出来たのは大きな収穫だ。共に、今年の全日本も快走しており、山においては早稲田に引けを取らない充実の布陣で臨む。順調にいけば、馬場、西澤の山の起用は確実か。

駒澤の層の厚さには目を疑うものがある。昨年10区で区間2位の其田健也(3年)。全日本にて3年連続7区を走り、今年は区間賞と安定感のある黒川翔矢(3年)。また、先日の全日本で好走し、上尾ハーフで高田康暉(スポ3)、市田孝(大東大4年)に続きジュニア3位の好記録で飛び込んできた1年生の工藤有生(1年)の強さが目立つ。同じく、上尾ハーフで好記録をマークした猪浦舜(4年)と大塚祥平(2年)と大谷卓也(4年)、ルーキーの高本真樹(1年)もメンバー候補である。上尾では最終合宿の選考もかねて、臨んだ駒澤だが、早稲田と遜色ない成果を残していることは、脅威である。駒澤の全日本での強さはやはりチーム力にあると言える。

 他大学が危惧しているのは、やはり往路での駒澤の独走か。全日本の二の舞は防ぎたい所だが、村山、中村、中谷、西山の起用は手堅いとうかがえる。早稲田が優勝を狙うにあたって最大のライバルになるであろう駒澤大学の動向に注目してほしい。

関連URL
早稲田大学競走部公式サイト

(TEXT=山下亮)
 


 
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