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2004/1/18掲載 第4回

スピードスケート 土井槙悟 第4回

前のページより)

 “W杯出場”というシーズン前に掲げた目標を見事に達成した土井、初めて出場したW杯では海外の強い選手を相手に戦っていくなかで課題をみつけるなど、充実したシーズンを送っていることがうかがえる。そして、その好調な今シーズンの始まりとなった開幕戦の全日本距離別選手権、この大会終了後、マスコミの取材に対し「今年は充実している」と答えていたが、昨年と比べて技術、体力だけでなくメンタル的にも大きく成長し、スケーターとしての飛躍の手応えをはっきりと感じ取ることができたからこそ、このような一言が出たのだろう。今、改めて全日本距離別選手権について振り返ってもらった。

 

 

――距離別選手権の時も初日の5000mで22位という結果でした。
 けっこう滑れると思っていたんで5000mで22位という結果にガクッとしましたけど、5000mが駄目でも1500mだけは負ける気がしないというか、いいレースができると信じているので、前日の結果が悪くても気持ちをうまく切り替えられるようになりました。(激戦の1500mを制したことは)自信になりましたし、また去年はレース中に「最後のひと蹴りが足りない」と感じることが多かったんですけど、今年は何とかその最後のひと蹴りをつなげていけるようになった気がします。

――距離別選手権の終了後はマスコミの取材に対し、「今年は充実している」と答えていましたよね?
 去年は練習をしていても、これをやっていて本当に速くなるのかという不安が大きかったんですけど、今年は練習もかなりできていますし、コーチにもついていただいているので自信を持ってやれています。不安もほとんどないですし、そういう面で“今年は充実している”という言葉になったんだと思います。


 表彰台にて。2位が土井選手。

――開幕前は結果を出す自信はありました?
 今までも練習をしてきてもなかなかW杯の代表になることができなかったので、結果を出せるか正直不安もありましたけど、ここまできたらやるしかないと考えるようにしていました。アオさん(青柳コーチ)からも、「挑戦者なんだから、臆することなくチャレンジ精神でレースに臨んでいけばいいじゃないか」と言われているので、今年はチャレンジャーという気持ちでレースに臨むようにしています。

 自分を強く信じ、挑戦者としてレースに臨み、“W杯出場”という目標をクリアした今シーズン。W杯前半戦でも挑戦者として世界の舞台に立ち、日本代表の誇りを持って戦ってきたなかで、意識が国内で結果を出すことから世界で結果を出すことに変わってきた。そして2月から行われるW杯後半戦、世界の舞台に立つだけで満足することなく、新たに設定した目標をクリアするために、再度挑戦者として果敢にレースに臨むつもりだ。

 これからは気持ちを切り替えて、まずはW杯でAグループに上がることしか頭にないです。あともうひとつ目標があって、世界距離別選手権大会(3月12日〜14日・ソウル)に出るにはW杯で上位24傑位のタイムが必要になるんですけど、今の持ちタイムではまだ出られないので、何とかそのタイムをW杯2戦で出さなきゃいけないなと思っています。



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(TEXT、PHOTO=中島和朗)

 

 


 
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