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  Realvoice年間プロジェクト 

前のページより)

――昨シーズン終了後は「新しいシーズンがすごい楽しみ」と言っていましたが、実際シーズン開幕を間近に控えた心境はどうですか?
 いい気持ちで練習に取り組めていますし、滑っているのは楽しいので、毎日充実していますけど、やっぱり最初の大会はすごい大事ですし、しっかりコンディショニングして大会まで持っていくというのが大事なので、ある程度の不安も抱えながらあと2週間いくかなって感じですね。

――今までと違ってその緊張感も楽しめるような余裕はありますか?
 そうですねー、昔の自分と比べたら、去年いろいろと試行錯誤してきたことで、それなりにコンディショニングもうまくなってきたとは思うので緊張感をいい意味で刺激に変えられたらいいなとは思います。

 

 北海道ではしっかりと追い込むことができたという。

――昨年22位だった5000mに関しては、自信はありますか?
 昨シーズンの最後にいい滑りができたので5000mに関してはいいイメージしかないんですけど、勝つとなると結構厳しいと思うので、当日は国内での自己ベストを出してなるべく上位にくいこめたらいいとは思います。

――得意の1500mに関してはどうですか?
 順位もW杯に行くためにはこだわらなくてはいけないですし、大事ですけど、自分の中では国内で1分50秒台の壁を破りたいっていうのがここ2年間ぐらい掲げている目標なので、今回1分50秒切れたら最高だなって思います。

――このリンクで1分50秒を切るのは難しいと思いますが・・・、
 確かにシーズンはじめで出すのは難しいですけど、エムウェーブでも最低でも1分50秒を切らないと世界に行った時に取り残されてしまうと思いますし、僕はここでも50秒切るのが当たり前という選手になっていかないといけないと思っているので。

 

 リンクで最終調整を行い、大会をむかえる。

――男子1500mは激戦区ですが順位に対するこだわりはありませんか?
 W杯に行くためには最終的に順位で判断されてしまうのでこだわりがないって言ったらうそになりますし、「勝ちたい、負けたくない」っていう気持ちは強くあります。でもそれを意識しすぎてしまうと自分は駄目なタイプなので考えないようにはしています。

――大会に向けての意気込みは?
 W杯の出場権を取ることが大前提ですけど、そういった中でもタイムにはこだわっていきたいです。来週トライアルがあるので楽しみなんですけど、そのタイムを見て残り1週間しっかり調整してうまくコンディショニングして大会に持っていければ、今の調子なら1分50秒はなんとか切れるかなと思っているので是非50秒をきりたいです。

――W杯にも確実に行けそうじゃないですか?
いやーわかんないですよ、ほんとに。大会が近くなると、どうしても周りの選手もみんな調子よさそうに見えるんで不安な気持ちも結構ありますし。でもやってきたことにも、今やっていることにも自信はあるんで、いい結果が出るといいですね。

 シーズンインを控え、今まで積み重ねてきたものに対して絶対的な自信を持つ一方で、多少の不安もあるという。男子1500mは国際大会では日本勢が苦戦を強いられている種目だが、国内大会では各有力選手の実力が拮抗している激戦区である。各選手とも勝ちたい一心で厳しいトレーニングを積んできている以上、昨年の優勝者である土井も表彰台に立つのは簡単ではない。また土井が積み重ねてきたものに絶対的な自信を持っているからこそ、それが結果で報われなかった時の恐怖が多少頭をよぎってしまうのだろう。だが昨年も今年も土井の立場はあくまでも挑戦者である。大きなプレッシャーにも臆することなく、今までに積み重ねてきたものを出しきる最高のレースをすることだけを考えて、そして堂々と勝利を掴みにいって欲しい。

(第5回へ続く)



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(TEXT=中島和朗、PHOTO=中島和朗、土井槙悟提供)

 

 


 
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