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2014年度駅伝特集「復活」出雲駅伝直前 柳利幸インタビュー

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「口下手で…(笑)」と言う柳選手ですがお話からは駅伝への思いがしっかり伝わってきました。
――夏合宿について。今年は天候に左右されて練習が中止になったりしたと伺いました。そのような中で、練習の取り組み方やモチベーションを落とさない為に心がけた部分などありますか?
 個人的にはそんなに意識してなくて自然体でいます。でもやっぱり長距離で合宿しているとみんなワイワイ、まあちゃんとけじめをつけて騒ぐっていうか、仲良くするところは仲良くして練習内ではお互い厳しくやっているので、練習が出来ない時にはお互い話し合いをしたりして、そんなに気にしないようにしています。練習一つ一つに一喜一憂してたらやっていけないと思うので、その出来ない分を次の日とかまた違う練習でプラスαしてという補い方を僕もしてましたし他のみんなもしていて、特に目立ってやっていることはあまりないのかなと思います。

――武田凛太郎選手(スポ2)や平選手など故障者も出たそうですが、柳選手は大丈夫でしたか?
 そうですね、僕はもう故障のサイクルというか故障する時期がある程度決まっていて。春先なんですけど、夏合宿は治療のスタッフさんが治療してくれて、治療をしつつ走るって感じでケアをしていました。今年は自分の目標というかテーマが故障をしないことだったので、ケアを入念にやって無事に大きなけがも故障もせずシーズン越せたのでまあ本当にこれからですね。去年は3次合宿に入る前、全カレが終わってからすぐけがをしてそれが後々響いてきたので、今年は本当にけがもなく良い状態ですね。

――先ほど山本選手が後輩の中で調子いい選手で柳選手の名前を挙げていたのですが、主将の口から出たのは嬉しいですよね
 (笑)嬉しいですけど他にも調子良い選手がいっぱいいるので、なんで僕を挙げたんだろうなという感じですがそれは素直に受け止めて…。そうです、調子いいです(笑)。

――クロスカントリーの練習は得意ですか?
 はい。クロスカントリーは他の選手に比べたら得意、というか好きですね。それでいくらか持っているようなものなので。

――合宿中に自分の弱点などは改善されたと思いますか?
 はい。僕は基本的に練習が苦手というか、試合みたいに100%で走れないのですが、それが今年は100%の出来でした。なので今年はどんな距離・スピードのレースでも出来そうな自信というか、そんなものがあります。またこれから色々課題が出て来ると思うんですが、自分の弱点・欠点だと思っている所をちゃんと克服出来て臨めているのかなと思うので、大丈夫です。

――合宿中の練習などを見て、監督からの信頼も厚いと伺いました。そこはどう思っていますか?
去年(出雲駅伝の)1区で出遅れて熱中症を引き起こしたんですけど、それでも箱根で使ってくださいましたし、ちゃんと練習を見てもらって昨シーズン結果も出せて、夏合宿も一緒に連れてってくださるっていうのはやっぱり僕に信頼というか期待してもらっているからだと思うのでそれはちゃんと走りで返さないといけないと思います。本当に去年が去年で迷惑かけてしまったんで、今年は倍で返してしっかりと期待に応えたいですね。

――競技面や精神面で昨年より成長したと感じる部分は
 ある程度練習は積んできたので、きつい練習でもしっかり後輩を元気づけるというかチーム全体を引っ張るというような余裕が出てきたというのと、自己ベストが出せてるっていうことは過去よりもちゃんと成長してるのかなという部分があるので、そういう記録であったり出来具合で去年よりも強くなってるなという実感はあります。

――今年は特にチームワークが良いと山本選手がおっしゃっていたのですが、柳選手から見てチームワークの良さを感じる瞬間はありますか?
 やっぱり合宿中や、この合宿所で生活してても会ったらよくしゃべりますし、ふざけたこともしますし、仲は良いです。普段プライベートのときから和気あいあいな雰囲気もあってすごく関係も良いですし、練習中でもお互い声かけ合って引っ張り合っていて。今年は去年と違って大迫さんみたいなエースがいないのでその分チーム力というか、みんなある程度の力を持っているのでそういうところでうちの大学は勝負していかなくちゃいけないので、チームワークというのはみんな意識していると思いますし、僕も一員としてチーム力を維持したままこの3大駅伝しっかりとみんなで戦っていきたいなと思います。

――今年は昨年の大迫選手のようなエースがいないと言われてますが、自分がエースになってやろうという気持ちはありますか?
 そうですね、去年チームに迷惑かけた分この3大駅伝チームを引っ張る、勢いをつける走りをして次の全日本、箱根へ貢献したいなっていうのはすごく思ってるので、去年の借りを返して、エースになれるか分からないですけど自分の役割を果たしていった結果、周りからエースって思われる存在になれるのかなと思いますし、みんながみんなエースになれる可能性を持ってるので、みんながしっかり走ればみんなエースですし、僕もみんなに負けないように自分の走りをしっかりしたいと思います。


――出雲駅伝まであと5日ほどとなりました。今の体調はいかがですか?
 バッチリ(笑)です。

――昨年の出雲は初出場で1区を任されました。反省も踏まえて今年はどんな走りをしたいですか? 
一番はやっぱりブレーキをしてしまったのでその分しっかり今年は借りを返して、あまり高望みしすぎると自分の中でもプレッシャーになってしまうので、まずは今持っている力を全部最大限に発揮して良い流れで襷をつないでいけたらと思っています。

――チームの主力として期待されていると思うのですが、走ってみたい区間はありますか?
 1区です。やっぱり昨年失敗、熱中症で最後あのような感じになって心残りなので、今年しっかり1区を走って自分の中で自信をつけたいのもありますし、リベンジしたい気持ちもすごくあります。

――自分のテーマや目標は
 まずはしっかり任された区間を走って、出来ればチームに勢いをつけられるような区間上位・区間賞でしっかり襷をつなぐことで、やっぱり最終的には箱根で優勝を狙っているので、そこで駒澤・東洋という二強にリベンジを果たして優勝して渡辺監督にちゃんと恩返しをしたいなと思います。

――期待されていてプレッシャーもあると思うのですが
 3年生になって二度と失敗出来ないですし、エースがいないってことは1人がブレーキしたら終了なので、1人ひとり責任感も強いですし、各々任されたからにはしっかりしなきゃいけないので、プレッシャーも自分の力にしなくちゃいけないのかなと思います。

――最後に読者の方へメッセージをお願いします
 去年はチームに悪い流れを作ってしまったんですけど、今年こそはチームに貢献していい走りをして任されたどの区間でも区間賞を狙っていきたいと思っているので今年の僕を見てください、というか個人としてもチームとしても応援よろしくお願いします。

――ありがとうございました!

柳選手のインタビューいかがでしたか?一つ一つの答えの中に見えたのは、学年関係なくチーム全員の強さを認める謙虚な心。それが柳選手の成長を後押ししているような印象を受けました。昨年度の駅伝シーズンでは出雲・全日本で、納得のいく走りが出来なかった柳選手。「借りは必ず返す」と誓った今年度も存在感のある走りで他校のエースと競り合う姿を見たいですね! 

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(TEXT=川口恵、PHOTO=関谷公子)
 


 
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