勝利の女神をドラマティックに引き寄せた、女子部
「劇的」だった。早稲田は初戦、優勝候補の筑波大学を大激戦の末に撃破。第3戦では専修大学からも貴重な一勝をあげる。しかし、第4戦で亜大に惜敗してしまう。そして迎えた最終戦。接戦に次ぐ接戦でもつれた今年のリーグ戦、なんと早稲田を含む4校が勝敗で並んだ。勝てば優勝、負ければ4位という微妙な中での青山学院大学戦「どの試合も重要だったけれど、やっぱり青学戦が感動した」主将の加藤由衣(人4)はこう振り返る。
過酷なプレッシャーにあってリーグ初制覇を演出したのは、新入生の波形純理(社学1)と大見映理(人2)のシングルス・ダブルスに渡る活躍だ。特筆すべきは波形のプレーだ。170センチの長身からくり出されるサーブと強烈なストロークでゲームの主導権を握った。この新エースに応えるように、ダブルスでは山中麻央(人1)・福井由佳(社学1)の新入生コンビが、シングルスでは、佐々木織絵(社学3)、谷内陽子(人3)がチーム優勝に大きく貢献した。
近年、1部リーグと2部リーグの間をさまよっていた女子にとって、この優勝は昨年の1部3位からの大きなステップアップだ。個性派のチームをまとめあげた主将、加藤の力も大きい。「このチームは勢いがある(加藤)」今回のリーグも、第1戦で昨年の覇者・筑波大に勝利したところから勢いに乗った。この勢いで日本一まで登り詰めてしまうかも知れない。「勝負に”たら”、”れば”は存在しない」というが、彼女達の辞書には、こんな言葉など存在しないのかも知れない。それほどに期待を感じさせてくれるチームだ。
優勝、その向こうに…
庭球部は、今年で部長の宮城淳教授が退官される。この優勝は、宮城教授の花道を飾るにふさわしいものとなった。桜の季節、部員達は花を咲かせた。この花が夏に青々と茂り、そして秋には華麗に色づくのだろうか。教授への最高のプレゼント「日本一」への挑戦は続いていく。
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