心強い2人の復帰
早稲田大学のメンバーを見て欲しい。今期から早稲田大学を見た人たちにはなじみの薄い名前が並んでいる。上村康太と西辻勤の2人だ。前のコラムでは、そのままメンバーに入る懸念材料について書いたが、清宮監督がOKという判断を下したからには問題ないと言い切っていいだろう。昨年度は不動のレギュラーであった2人が満を持して早慶戦に登場する。是非とも背番号7と15の2人に注目である。
さて、早稲田のメンバー的にはどうか。西辻、上村の復帰はうれしいことだが、それ以上にCTB山下大悟とWTB仲山、HO中村が復帰できたことも大きいだろう。ラインアウトの安定、そしてBKの攻撃力を考えたときこの3人は絶対に外せない。ただ、PR安藤(リザーブ入)とLO高森の名前がないのが気にかかる。スクラムを考えたときに不安材料になる。
FWは若干不利。BKの出来が勝負の鍵になる
早稲田ももともとFWは強くないチーム。PR安藤、LO高森がいないのは痛い。PR左座、FL野澤、NO.8山本を擁する慶應FWは決して侮れない。早稲田は対抗戦の明治をはじめ、いつも強力FWを食い止めてきた。慶應相手にいつもの粘りを見せれば主導権を握られることはないだろう。
そして、バックス。早稲田は早明戦のメンバーにFB西辻を加えた布陣。FBに転向して公式戦初登場となる西辻だが、突破力は学生屈指。CTB山下に加え、西辻まで常時監視下に置かざるをいけない状態に持っていけば、更なる攻撃力アップが望める。
対して慶應。前回対戦(11/23)と一番異なるのはCTBに瓜生が復帰したこと。瓜生はここ2試合で6トライと完全に復調した。スピードある1年生WTB銅冶、FB転向の廣瀬も決して侮れない。
懸念材料は西辻の防御力だ。FBは最後の砦だけに試合感が戻っているのかが気にかかる。ディフェンスが次々と抜かれ、西辻が相手をしないといけない場面が多くなるとかなり苦しくなる。
好勝負を期待
ともあれ、下馬評的には五分五分。見ている者も楽しめる好勝負が繰り広げられることを期待する。2日12時15分、国立での勝負に日本中が釘付けになる。 |